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海外サッカー

「素晴らしい人間性」エムバペを“ネタ”にしなかったメッシには絶賛。仏メディアで「小心者で無礼」なアルゼンチン代表GKに非難

THE DIGEST編集部

2022.12.21

エムバペとはパリSGの同僚でもあるメッシ。それだけに彼は母国でも仲間を笑いのネタにはしなかった。(C)Getty Images

エムバペとはパリSGの同僚でもあるメッシ。それだけに彼は母国でも仲間を笑いのネタにはしなかった。(C)Getty Images

 フランスで“ある男”への因縁が深まっている。とくにサッカーファンが向ける怒りの矛先にいるのは、アルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネスだ。

 反感を買うキッカケとなったのは、E・マルティネスが大一番で見せた振る舞いにある。優勝後の表彰式でゴールデングローブ賞(最優秀GK)を手にした守護神は、「ブーイングをされたから」と敵サポーターが陣取るスタンドに向け、トロフィーを股間に当てる挑発的なポーズを披露。さらに歓喜に沸いたロッカールームでは、かつて南米サッカー界を軽視する発言をしたキリアン・エムバペを揶揄するように「1分間の黙とう…死亡したエムバペのために」と発して、小さくない批判を浴びた。

 そして、E・マルティネスは12月20日(現地)に母国で行なわれた優勝パレードでも火に油を注ぐ行為に出る。よほどの恨みが深いのか、2階建てバスに乗った彼はエムバペの顔写真を貼りつけた赤ちゃんの人形を持って登場したのだ。

 これにはフランスの識者たちも猛反発。パリ・サンジェルマンの番記者を務めているマルク・メチェノウア氏は「彼が敬意というものを知ることを切に願う」とツイッターに投稿。さらに日刊紙『L'EQUIPE』にも寄稿しているジャーナリストのヨハン・ロブリン氏も「ピエロ。マルティネスは小心者で無礼だ」と断じた。
 
 世界制覇に寄与した30歳の守護神に批判が集中した。一方で、アルゼンチン代表のエースには賛辞が集まっている。というのも、同じく優勝パレードに参加したリオネル・メッシは、ファンから投げ渡されたエムバペのあだ名でもある「ドナテロ(忍者タートルズの登場人物)」のお面をそのまま投げ返したからである。

 何気ないものではあった。しかし、メッシの振る舞いはパリSGの専門サイト『La Source Parisienne』は、E・マルティネスの一連の振る舞いを「スベッているし、不謹慎だ」と嘆いたうえで、メッシには「彼は不適切な行動はしなかった」と指摘。そして、次のように続けた。

「メッシがマルティネスの行ないの責任を持つべきではないし、その必要もない。マルティネスは自分の恥ずべき行動の責任を一人で背負わなければならない。そこは混同させてはいけない。メッシは素晴らしい人間性を持っているのだ」

 お面を受け取った際に笑みを浮かべてはいた。それだけに偉才が何を想ってファンに投げ返したかは定かではない。しかし、大袈裟にエムバペを嘲笑のネタにしなかった行動は、やはり好意的に受け取られている。

構成●THE DIGEST編集部

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