SNSで人気を博す料理人に対する“炎上騒動”は波紋が広がり続けている。

　物議を醸しているのは、トルコ人シェフで人気インフルエンサーでもあるヌスレット・ギョクチェ氏だ。去る12月18日に行なわれたカタール・ワールドカップの決勝後に彼が見せた自由すぎた振る舞いは、とりわけサッカー界で批判を浴びている。
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　PK戦にまでもつれ込んだフランス代表との死闘を制したアルゼンチン代表の面々が、ピッチ上で歓喜し、36年ぶりの世界制覇の余韻に浸っていた時だった。FIFA（国際サッカー連盟）のジャンニ・インファンティーノ会長の知り合いでもあったために、多くの著名人と同様にゲストとして招かれたギョクチェ氏は、どこからともなくピッチに登場。

　すると、アルゼンチンの選手やスタッフとともにワールドカップを片手に大はしゃぎ。自身のSNS用にセルフィー写真を撮ったばかりか、撮影を拒否したリオネル・メッシを強引に呼び止めて２ショットも強要したのである。
  　さらに自身の愛称（塩振りおじさん）ともなっている“ポーズ”を決めながら、黄金のトロフィーに塩を振りかける素振りも見せたギョクチェ氏。世界的知名度を誇るインフルエンサーとして招かれた当人からすれば、当然の行動だったのかもしれない。しかし、限られた人間だけが許される「ワールドカップ」に安易に触れた行動は、サッカーファンや記者たちの逆鱗に触れた。

　各国メディアが彼の行動に対して猛烈な批判を展開した。そのなかで、英メディア『Give Me Sport』のテリー・フルーワーズ記者は「これは明らかに馬鹿げている。なぜ彼がワールドカップを触り、キスまでしているんだ？ FIFAは信用を失った」と指摘。さらに「何をさているか分かっているのか？ 彼はメッシやその仲間たちに支持されていない」と持論を続けた。

「これは彼（ギョクチェ氏）に対する嫉妬なんかじゃない。そもそも僕は彼の立場にあっても頼まれても断るし、モラルのある人間なら拒否するだろう。アルゼンチンの関係者じゃない限りは場をわきまえるべきだ」

　文字通り“ルール”を破る行為でバッシングを受けたギョクチェ氏。彼をピッチに招き入れたFIFAの関係者を含めて、モラルからかけ離れた行動を反省してもらいたいところだ。

構成●THE DIGEST編集部

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