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「デシャンに賭けた」フランス代表が26年W杯までの長期政権を決断! ジダンの”代表監督願望”に地元メディアは慎重「待たねばならない」

THE DIGEST編集部

2023.01.08

仏代表監督就任を熱望していたジダン(左)。しかし、仏サッカー連盟はデシャン(右)の代表監督続投を発表した。(C)Getty Images

 カタール・ワールドカップ(W杯)で決勝まで進むも、アルゼンチン代表に敗れて準優勝に終わったフランス代表が2026年W杯に向け、再び動き出した。現地時間1月7日、フランス・サッカー連盟(FFF)はW杯を率いたディディエ・デシャン監督との契約を2026年6月まで延長すると決定した。

 今回の契約延長により、フランスはドイツで行なわれるユーロ2024と、アメリカ、カナダ、メキシコの3か国で共催される2026年W杯までデシャン体制を継続する。2012年7月に現職に就いた同監督は、14年間もレ・ブルー(フランス代表の愛称)を率いる長期政権となる。

 このFFFの決定によってレジェンドは再び願いを叶えられなかった。その人物とは、2020-2021シーズンまでレアル・マドリーの監督を務めたジネディーヌ・ジダン氏だ。
 
 現役時代に、栄光の10番を背負い、母国開催だった1998年のW杯で初優勝に導き、同年のバロンドールも受賞した。現役引退を表明して臨んだ2006年ドイツ大会は母国をファイナルまで牽引したが、現役最後の試合となった決勝戦でイタリア代表DFマルコ・マテラッツィの挑発に我慢できず、頭突きをして退場処分に。チームもPK戦の末に優勝を逃す結果となった。

 監督業に転身してからは、2016年1月から2018年5月にかけて古巣のマドリーで指揮を執り、2016-17シーズンのリーガ優勝や史上初のチャンピオンズ・リーグ3連覇に導くなど、一筋縄ではいかないスター軍団を束ねる見事な手腕を発揮した。

 21年5月に同クラブを辞任して以降はフリーとなっていたジダン。昨年6月にはフランスの大手紙『Lequipe』に「やりたいに決まっている」とフランス代表監督就任への胸中を明かしていた。

 母国の英雄は「もちろん(代表監督を)したいに決まっている。私はいつかそうなりたいと思っている。いつか? それは自分には関係ない。フランス代表は、選手として知っているし、それは私にとって最高の出来事の一つだ」と熱望。ゆえにカタールW杯後の就任も囁かれていたが、その思いは残念ながら届かなかった。これについてフランスのサッカー専門サイト『10sport』は「フランスはデシャンにすべてを賭け、ジダンを再び拒絶した」と報じた。
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