2022-23シーズンのチャンピオンズリーグ（CL）決勝は、マンチェスター・シティが１-０でインテルを下して初優勝を飾った。

　名将ペップ・グアルディオラ率いるマンCが有利と見られていた一戦は、シモーネ・インザーギ監督が授けた戦術に従ってインテルが猛烈なプレッシングをかけてペースを掴んだことで、意外性に富んだものとなった。ゴールは68分のロドリによる一発だけで、全体的には堅い内容だったものの、決勝らしい緊張感に満ちた良い戦いだったと言えるのではないだろうか。

　欧州最強クラブを決するコンペティションが1992-93シーズンに前身の「チャンピオンズカップ」から「チャンピオンズリーグ」に変貌を遂げてから、今季で31回を数え、それぞれの決勝で多くのドラマが生まれ、その中では「カンプ・ノウの奇跡（1998-99）」「イスタンブールの奇跡（2004-05）」といった歴史に残る伝説も幾つか創成されたが、この31のファイナルを、英国のサッカー専門サイト『Football365』が、その内容によってランク付けした。
  　この中で、今季の決勝は21位にランクイン。「欧州最高のチームとイタリアで３番目（今季のセリエAで３位）の対戦というミスマッチで、おそらく酷い決勝になるだろうと予想されたが、インテルがマンC相手に素晴らしい仕事を果たした。ロドリが決勝ゴールを決めたものの、それ以外でマンCはインテルを悩ませることはほとんどなかった。結果は、マンCの初優勝という歴史的なものとなったが、後年になってこの試合を記憶している者はほとんどいないだろう」と、厳しい寸評が綴られている。