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海外サッカー

「物語に新たな章を書き加えるチャンス」 ネイマールの古巣サントス復帰に示された各国メディアの対照的な反応 「戻ってきたのはかつての彼ではない」

THE DIGEST編集部

2025.02.03

古巣のサントスに復帰したネイマール。(C)Getty Images

古巣のサントスに復帰したネイマール。(C)Getty Images

 1月31日に母国ブラジルのサントスへの加入が発表されたネイマール。6か月という短期契約で2013年以来の古巣復帰を果たしたブラジルの至宝は、セリエA(ブラジル1部リーグ)復帰を果たした名門クラブで、栄光の背番号10を背負うことになる。


 2023年夏に世界を驚かせたサウジアラビアへの参戦は、しかし前十字靭帯断裂やハムストリングの負傷によってわずか7試合の出場(1得点)に止まり、先月27日に所属先のアル・ヒラルと契約解除で合意した32歳のアタッカーは、自身のキャリアの原点であり、かつて国内外のビッグタイトルを獲得して欧州進出への足掛かりを掴んだ思い出のクラブで、復活を目指す。

 クラブより先に“フライング”で古巣復帰を明かしてしまうなど、この帰国に喜びを隠さなかった彼は、サントスの本拠地ヴィラ・ベルミーロの2万人のファンの前で華々しい凱旋を飾り、記者会見では「これは、僕にとっての救済だ。幸せやサッカーのための救済だ。長い間、僕はプレーできなかった。それが僕の最も愛するものであるのに、サッカーをすることができなかった」と、喜びと感謝の気持ちを示した。
 
 また、「ブラジル代表に復帰するのも、僕の明らかな願望だ。達成すべき目標があり、追求すべき目的がある」とも付け加えた彼には、短期契約であることから、早期の欧州再上陸を狙っているとの報道が多く流れているが、自身は「100%の力を尽くして、サントスの助けになるために帰ってきた。まだ先のことを話すのは時期尚早だが、6か月後に必ずここを去るということではない。なぜなら、延長も可能な契約を結んでいるからだ」と、あらゆる可能性を否定していない。

 ブラジルの総合メディア『Globo』によれば、3日からサントスでの初練習に臨み、早ければ5日のカンピオナート・パウリスタ第7節ボタフォゴ戦で早くも古巣での再デビューを飾ることが期待されているという。彼の今回の移籍について、各国のメディアは様々な反応を示しており、そこにはネガティブな見解も少なくない。その中で、英国の日刊紙『The Guardian』は、以下のように皮肉をまじえてこの件の記事を綴った。

「報道によれば、ネイマールはサントス復帰のために99%の給与カットを受け入れたとのこと。もっとも、サウジアラビアのクラブからは週に212.5万ポンド(約4億円)をまだ受け取っているとすれば、それも容易なことだろう……。それでも、彼が優先順位を再検討し、かつて金や名誉ではなく、楽しさのためにプレーしていた頃を思い出すのを願っている。終わりは新たな始まりでもある。ただ、ブラジルに戻ってきたのは、かつての彼ではなく、年を重ね、楽観的ではなくなり、サッカーに疲弊したネイマールである」
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