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海外サッカー

「長くいすぎるのは良くないっていうのは感じてます」瀬古歩夢、代表定着へスイス1部残留とともに、さらなる成長を促す環境を目指して

中野吉之伴

2025.04.30

ワールドカップ出場を決めたバーレーン戦で先発を務めた瀬古。代表定着へ所属チームでの奮闘は欠かせない。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

ワールドカップ出場を決めたバーレーン戦で先発を務めた瀬古。代表定着へ所属チームでの奮闘は欠かせない。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 スイスリーグのグラスホッパーでプレーする瀬古歩夢は、ここまで日本代表で5試合に出場。先発出場3試合という数字を残している。23年3月のウルグアイ戦でデビューを飾り、次のコロンビア戦でも出場した瀬古だが、2023年6月の招集を最後に1年以上代表から遠ざかる日々を過ごすことになった。24年10月に復帰すると、11月のW杯アジア最終予選の中国戦で初の先発入りを果たす。その後、3月の第7節バーレーン戦でもフル出場。少しずつ代表でのキャリアを積み重ねている。

【動画】瀬古も先発出場したバーレーン戦! 日本代表がW杯出場を決定
 瀬古にとって日本代表での経験はどんな意味があったのだろうか? 以前、瀬古は次のように語っていたことがある。

 瀬古「(ウルグアイとの試合では)デビュー戦ということもあって1対1で潰しにいくことだけを考えすぎて、いつも通りの自分のプレーができなかったというか、頭を使ってずるがしこく、自分よりでかい相手選手に対してやれなかったという心残りがありました。大舞台で失点にも絡んだ。でも、だからよかったかなと思っています。ああいう舞台で失点に絡んだプレーをしてしまったので、また自分自身を大きく成長させようという決意を新たにしましたね。もっともっとやらないといけないなっていうのを考えさせられる年になったかなと思います」

 さらなる成長を遂げるためにグラスホッパーでどんな戦いをしているのか。スイスリーグはUEFAリーグランキングで17位に位置するリーグ。世間からの注目度も残念ながらさほど高くはない。優勝争いや、CLやELで躍進というプラスαがあれば注目を集めることもあるが、グラスホッパーはここ2シーズン連続で残留争い。スイス国内であってもなかなかピックアップされない。

 そもそものところで攻撃的な選手と比較して、守備的な選手はアピールが数字に出てきづらい。例えば今季古巣バーゼルに復帰した元スイス代表のジェルダン・シャキリは14ゴール・17アシストと《わかりやすい》結果を残し、今季リーグのMVP筆頭候補だ。違いをもたらす選手は攻撃だけではなく、中盤にも守備陣にも必要だが、DFとして試合で違いをもたらす選手となるためには何が必要なのか? 瀬古がこんな風に話してくれたのを思い出す。

 瀬古「海外の地で試合をし続けて、日本と違うところでアウェー戦だとすごいブーイングがずっと飛んでくる中で試合をする。バーゼルや上位にいるチームだと身体能力の高い選手がいる。めちゃめちゃ速い選手や強い選手がいます。そういう相手とやり合うことで自分も成長できてるなと思います。けどもっともっと成長したい。オープンな展開になってガチンコ勝負の1対1でも抑えきれるかどうか。それができる選手になりたい。後ろはやっぱり常にゼロでやらないといけない。いろいろありますけど、ゼロに抑えられたら試合には負けない」
 
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