現地メディアも、久保の再デビューをポジティブに捉えており、マドリードのスポーツ紙『AS』は「興奮の25分間」と題した記事で、以下のように称賛の言葉を並べている。

「クオリティの高さとスピードを披露して、このアウェーゲームに革命を起こした」
「その価値を示すのに、わずか４分あれば十分だった」
「守備でも多くの場面でチームを助けた」
「21回ボールに触れ、パスの成功率は100％だった」
「ヘタフェと（所有元の）レアル・マドリーのファンを元気付ける25分間だった」

　同じくマドリードのスポーツ紙である『MARCA』は、「マタのゴールをお膳立てした久保の非凡な才能」と、交代出場からすぐにゴールに結びつく仕事を果たした日本人を絶賛。そして、ヘタフェの新しいシステムである４-２-３-１に、アレニャとともにすぐ適応できると、今後への期待も語っている。

　他にも、日刊紙『El Pais』は「久保は到着するなり、ヘタフェを元気にした」「チームメイトと一緒にトレーニングもしないまま、実戦で“自己紹介”した」と綴り、バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、「久保とアレニャの新加入MF２人は主役となり、チームやボルダラス監督が何週間も求めていた新鮮な空気を注入した」と報じた。
  　最後に、マドリーの専門メディア『Defensa Central』は、久保の背番号５が、かつてジネディーヌ・ジダン監督が現役時代にマドリーでつけていたものと同じであることに触れた後、マドリーとヘタフェが望んでいたように久保が良いスタートを切り、「解き放たれた」彼がさらに別の決定的な仕事を果たしたと称賛している。

　そして、「ヘタフェは何と言う宝石を手に入れたのか！」と感嘆した同メディアだが、同時に「（ビジャレアルの監督）ウナイ・エメリは才能を無駄にした」と、いつも通りの皮肉を忘れることはなかった……。

　スペイン国内だけでなく世界中が報じた久保の再デビュー戦。幸先の良いスタートを切った神童はこの先、影響力と貢献度を高めながら、ヘタフェを低迷から脱却させることができるか。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】久保建英がいきなり２点を演出！ヘタフェでの圧巻デビュー戦ハイライト