ポルトでは、移籍の際に3500万ユーロ（約44億円）という莫大な金額が費やされたにもかかわらず（ポルトが支払ったのはその半額といわれる）、昨年３月以降は長期間チームを離れ、今季はわずか９試合（279分間）のプレーに終わるなど、「失敗」のレッテルを貼られて一旦ポルトガルを離れる中島について、UAEのスポーツメディア『SPORT365』は「ポルトでは今季、チームに何も提供しなかった」と厳しく綴っている。

　ポルトガルでは、専門メディアの『zerozero.pt』の記述は「期待されたほどのプレーをすることなしに、両チームの間で合意はなされた」とやはり厳しめだが、ポルトのスポーツ紙『O JOGO』は「買い取りオプションが行使される可能性はほとんどない」としながらも、「ポルトでは失われていた、プレーする場とアピールの機会を得られることは、この日本代表選手にとって、価値を示す良い機会となる」とポジティブに捉えている。
  　なお中島については、今冬にポルティモネンセが100万ユーロ（約１億2000万円）でレンタルを申し出た他、ベルギーの名門アンデルレヒトも期限付きでの獲得を狙っていたと報じられたが、ベルギーの専門メディア『Voetbalnieuws.be』は、今回のアル・アイン移籍を受け、「アンデルレヒトは完全に中島を忘れることができる」と報じた。

　代理人の亀倉龍希氏は先日、「良い半年間を過ごしてポルトに戻ることが目標」と語ったが、長い沈黙を続ける中島が、中東で心機一転、輝きと鋭さを取り戻すとともに、しばらく離れている日本代表にも返り咲くことを期待したいものだ。

構成●THE DIGEST編集部