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海外サッカー

C・ロナウドに囁かれる限界説… 厳しい目に晒されるレジェンドを、独誌は過去の名手と比較し「答えを出すのはまだ早い」

THE DIGEST編集部

2022.09.12

 ここで同メディアは、過去の名選手を例に挙げ、「例えば、1980年代で最も多くのゴールを生み出すプレーメーカーだったミシェル・プラティニ(フランス)は、31歳の時に負傷(翌年に引退)。マルコ・ファン・バステン(オランダ)は足首の慢性的な問題により、28歳で現役最後の試合を迎えている」と紹介し、他のレジェンドにも言及した。

「2度の世界制覇を果たしたロナウド(ブラジル)は20代の前半で主に膝の負傷などによってキャリアの危機に見舞われ、20代後半ですでにピークを過ぎており、34歳で引退。一方、ジネディーヌ・ジダン(フランス)は2006年ドイツ・ワールドカップ(当時34歳)で、『ベストプレーヤー』のまま、キャリアを終えるという賢明な決断を下した」
 
「別のレジェンドたちは全盛期を過ぎても“ギャンブル”を続け、1000試合以上をプレーしたペレ(ブラジル)は代表キャリアを30歳で終えた後も、クラブレベルではプレーを37歳まで続け、NASL(北米リーグ)の功労者として報われた。ディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン)は37歳になる前に引退したが、1990年イタリアW杯で代表チームに別れを告げたのは29歳の時だった」

 また、エウゼビオ(ポルトガル)やゲルト・ミュラー(ドイツ)もそれぞれ満身創痍の状態で、それぞれ38歳、35歳で引退したことを紹介した同メディアは、「ワールドクラスの選手には多くの要求が課せられるため、本来、非常に高齢となるまでプレーできるよう人間の身体は設計されていない。そして、ロナウドはその年齢に達している。彼は来年2月で38歳になるが、あのアルフレド・ディ・ステファノ(アルゼンチン/スペイン)もその年齢でレアル・マドリーを去っている」と綴っている。

 しかし、例外も存在するとして、37歳にしてフェイエノールトで二冠に貢献した上でオランダ・エールディビジの最優秀選手に輝いて有終の美を飾ったヨハン・クライフ(オランダ)、ヴァスコ・ダ・ガマでリーグ得点王のタイトルを手にした際に39歳だったロマーリオ(ブラジル)の名を挙げた。

 ただ、オランダとブラジルのリーグでは、フィジカル面でも現在ロナウドが属する欧州トップリーグとはレベルが違うと指摘した上で、ハンガリーのレジェンド、フェレンツ・プスカシュを紹介。マドリーの歴史に残る攻撃選手は、36、37歳の時には腹周りに多くの肉がついた状態でありながら、2シーズン連続でラ・リーガの得点王となり、後者ではチャンピオンズ・カップ(現リーグ)でも最も多くのゴールを挙げたと綴っている。

 もちろん、こうした比較がロナウドの活躍に何ら保証を与えるものではない。そして、現在はプスカシュの時代とは違って、攻撃の達人といえども守備のタスクを多少なりとも要求されるため、よりロナウドには負担がかかることになる。ただ、過去の偉人たちよりも優れたフィジカルを擁し、いまだ代表チームでも重要な役割を担っている稀有な存在が、この現在の苦境を乗り越えて偉業を果たす可能性はまだあると言えるだろうし、その歴史的瞬間を目撃したいものである。

構成●THE DIGEST編集部
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