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海外サッカー

「マラドーナのようだ」CLで躍動する久保建英への止まない賛辞と幾つかの批判の声「決定力は普通の選手か、それ以下」

THE DIGEST編集部

2023.10.26

 現地メディアからも、この22歳の日本人選手には賛辞が寄せられ、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は「久保の法則」「一晩中素晴らしかった久保」と綴り、3点満点の採点では他の5人のチームメイト同様に「3」の最高評価。決勝点のブライスを差し置いての「主役」だったと指摘し、シュートがクロスバーにはね返された場面では「豪快なシュート。タケは思い通りにプレーしている」と伝えている。
 
 一方の『AS』紙は、前半の久保の活躍ぶりに注目し、「ソシエダが生み出す危険の多くは右サイドから生まれており、タケはベンフィカ守備陣にとって常に悪夢となった。この日本人選手は、データ上でもラ・レアルの攻撃のほぼ全てをリードしており、前半は最も多くのシュート(3本)、敵陣ボックス内でのタッチ数(5本)、ドリブル数(7本)を記録した」と絶賛し、「日本人がボールを持って前進するたびに、ポルトガルチームは苦しんだ」とも綴った。

 また、「ブライスと久保が『鷲(ベンフィカ)』を狩った」と題した記事では、「右サイドで久保の魔法が作動し、彼は驚くほど簡単にライバルたちを上回った」「久保はモトGPライダーのごとくライバルを置き去りにし、シュートを放つなど、やるべきことをやり続けた」「久保はベンフィカに対し、決意をもってプレーすることの意味を教えた」と評し、個別評価では以下の通り、多くのシュート場面に言及している。

「最初に触れたボールはクロスシュート。3回目の試みでも、身体のバランスをとりながら、同じシュートを狙った。ボックス内でのシュートが相手CBアントニオ・シウバの手に当たった際には、ハンドをアピールした。数回のドリブルの後、3度目のチャンスでシュートが高く飛んだ。また、クロスバーを叩いたりもした」

 続いてバルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、「ラ・レアルは、常に日本人選手のサイドを通じて攻撃を進めた。久保がプレーの展開においてはディエゴ・マラドーナ、敵陣ボックスへのアプローチにおいてはスティーブン・ジェラードのように優れた選手となった」とレジェンドの名を引き合いに出して称賛したが、一方で「問題は、ゴール前での決定力においては普通の選手、あるいはそれ以下だったことだ。彼は2度の明確なチャンスでゴール枠の外にシュートを放った」と、決定力を欠いたことも指摘している。

 個別評価では、久保のプレーを「解き放たれた」と表現した同メディア。ここでも、「彼は(対峙する)ダビド・ユラセクを自在に置き去りにし、時に味方へのパスを選択したりもした」と評価すると同時に、「ゴールには精度が足りず、良いポジションから枠外にシュートしたり、クロスバーに当てたりした。おそらく、彼は少し個人主義的になりすぎたのかもしれない」と、厳しい記述も見られた。
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