有り体にいえば、鹿島の日ではなかった、ということか。
「この2週間、我々が取り組んできたパスワークやサイドチェンジ、縦への意識など、選手たちは一生懸命に表現しようとしていた。そこは評価したい。フィットネスの部分であったり、冷静さであったり、頭と体が一致せず、残念ながらチャンスを生かしきれなかった。自分が求めているものとは、まだまだほど遠い。結果には失望しているが、(Jリーグやルヴァンカップに向けて)引き続きチーム作りを進めていきたい」
ザーゴ監督は手ごたえを感じつつも時間の必要性に言及していた。
新チームの始動は1月8日だった。年明け早々の元日に行われた天皇杯決勝を戦った主力組はその1週間後に合流。さらに、U-23アジア選手権に出場していた3選手(上田綺世、町田浩樹、杉岡大暉)は宮崎キャンプ後にチームに加わった。
今季の登録32選手が勢ぞろいしたのはACLプレーオフの、ほんの1週間前。チームを作っていくうえで、準備期間は十分とはいえない。ただ、そこを誰ひとり言い訳にすることはなかった。
母国ブラジルで監督のキャリアをスタートさせたザーゴはローマ(イタリア)やシャフタール・ドネツク(ウクライナ)でアシスタントコーチを務めるなど、ヨーロッパでの指導経験も重ねてきた。
そんな研究熱心な指揮官が鹿島に導入しようとしているのは現代サッカーの戦術的トレンドといわれるポジショナルプレーだ。攻守両面で、いかに優位性を保ち、試合をコントロールするのか。ポジショニング、ビルドアップ、ハーフスペースの利活用、攻守の切り替えなど、一つひとつプレーを緻密に積み上げようとしている。
良い内容の先にこそ、望む結果がある。目指すは偶発的な勝利ではなく、論理的な勝利。つまり、勝つべくして勝つサッカーなのだ。
ACL本戦出場の切符を逃し、一様にショックの色は隠せない。今季からキャプテンに就任したボランチの三竿健斗は「この苦しい状況から逃げちゃいいけない。前に向かって進むしかない」と、唇をかんだ。
ACLのプレーオフで史上初めて敗れたJクラブとの汚名を返上すべく、鹿島はここからはい上がっていく。
取材・文●小室功(オフィスプリマベーラ)
「この2週間、我々が取り組んできたパスワークやサイドチェンジ、縦への意識など、選手たちは一生懸命に表現しようとしていた。そこは評価したい。フィットネスの部分であったり、冷静さであったり、頭と体が一致せず、残念ながらチャンスを生かしきれなかった。自分が求めているものとは、まだまだほど遠い。結果には失望しているが、(Jリーグやルヴァンカップに向けて)引き続きチーム作りを進めていきたい」
ザーゴ監督は手ごたえを感じつつも時間の必要性に言及していた。
新チームの始動は1月8日だった。年明け早々の元日に行われた天皇杯決勝を戦った主力組はその1週間後に合流。さらに、U-23アジア選手権に出場していた3選手(上田綺世、町田浩樹、杉岡大暉)は宮崎キャンプ後にチームに加わった。
今季の登録32選手が勢ぞろいしたのはACLプレーオフの、ほんの1週間前。チームを作っていくうえで、準備期間は十分とはいえない。ただ、そこを誰ひとり言い訳にすることはなかった。
母国ブラジルで監督のキャリアをスタートさせたザーゴはローマ(イタリア)やシャフタール・ドネツク(ウクライナ)でアシスタントコーチを務めるなど、ヨーロッパでの指導経験も重ねてきた。
そんな研究熱心な指揮官が鹿島に導入しようとしているのは現代サッカーの戦術的トレンドといわれるポジショナルプレーだ。攻守両面で、いかに優位性を保ち、試合をコントロールするのか。ポジショニング、ビルドアップ、ハーフスペースの利活用、攻守の切り替えなど、一つひとつプレーを緻密に積み上げようとしている。
良い内容の先にこそ、望む結果がある。目指すは偶発的な勝利ではなく、論理的な勝利。つまり、勝つべくして勝つサッカーなのだ。
ACL本戦出場の切符を逃し、一様にショックの色は隠せない。今季からキャプテンに就任したボランチの三竿健斗は「この苦しい状況から逃げちゃいいけない。前に向かって進むしかない」と、唇をかんだ。
ACLのプレーオフで史上初めて敗れたJクラブとの汚名を返上すべく、鹿島はここからはい上がっていく。
取材・文●小室功(オフィスプリマベーラ)