テニス四大大会「全米オープン」の車いす男子シングルス決勝で、第1シードの小田凱人(世界ランキング1位)が第4シードのグスタボ・フェルナンデス(アルゼンチン/同4位)を6-2、3-6、7-6(11)で下し、同大会初優勝に輝いた。これにより生涯ゴールデンスラム(四大大会とパラリンピックを制すること)を達成した。
その激闘の様子を現地で見ていた日本テニス界レジェンドの松岡修造氏が、「この興奮を伝えたい」と自身の公式インスタグラム(@shuzo_dekiru)で熱く語っている。
「スポーツにはドラマがある。だが、これほどまでに人の心を揺さぶるストーリーを誰が描けるだろうか。まさに、そんな試合だった」と書き出し、決勝前日に小田が「ゴールデンスラムがかかる大事な試合だからこそ、パリパラリンピックの時を超えたい。周りに"こいつ、すげーやべぇ!"と思われる試合をしたい」と松岡氏に語っていたことも明かした。
そしてこの感動的な試合をセットごとに振り返った。
第1セットは「スーパーテニスの凱人」と題し、「相手に時間を与えず、リターンからスーパーショットを繰り出す最新の車いすテニス。相手がサーブを放つなかで前に突進。コートの内側でリターンを強打してエースを奪う。誰も到達したことのないテニスを披露し、6-2で先取」と称賛。
第2セットは「フェルナンデスの時間だった」ため、「フェルナンデス剛腕テニス」と記し、「ボールが潰れるかと思うほどの打球音。凄まじい破壊力。コートの後ろ側、どこからでも力で押し切る圧巻のエースの連続で6-3。凱人さんも押し込まれ、試合は振り出しに」と相手を称えた。
第3セットは「ゴールデンスラム凱人への道」だ。3-0の30−0で「誰もが凱人さんの勝利を確信した瞬間、フェルナンデスが吠え、反撃開始。圧倒的なパワーで流れを奪い返す。凱人さんもプレッシャーからかミスが続き、試合はタイブレークへ」と綴った。
「運命のスーパータイブレーク」は「フェルナンデスのスーパーショットが炸裂し、6−9のトリプルマッチポイント」を迎えたが、ここから小田が「強烈なリターン、そしてストレートへのスーパーエース」を炸裂。フェルナンデスを「呆然と立ち尽くした。『なんでこんな時にこんなショットが打てるんだ!』こんな心の声が聞こえるようだった」と表している。
そして小田が劇的勝利を収めると、「僕を含めて、会場にいた誰もが涙を流していた。それは勝利の喜びだけではなく、勝ち方の凄さに心を揺さぶられたからだ。凱人さんの生き様そのものを見せてもらった。辛さ、プレッシャー、すべてを乗り越えた姿に共感し、涙が溢れたのだ」と明かした。
また、試合後のインタビューから「日本の皆さん、特に子どもたちに伝えたい。どんな窮地に立たされても"できる"。苦しくても、無理だと思っても、前向きに、攻撃的にいけばできるんだ!」を取り上げ、「小田凱人は、テニスだけでなく魂のメッセージを世界に届けた。凱人さん、生涯ゴールデンスラム達成、本当におめでとう。そして、ありがとう!凱人さんの生き様こそが、ゴールデンスラムだ!」と熱く締めくくった。
構成●スマッシュ編集部
【画像】小田凱人はじめ、2025全米オープンを戦う男子トップ選手たちの厳選フォト
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その激闘の様子を現地で見ていた日本テニス界レジェンドの松岡修造氏が、「この興奮を伝えたい」と自身の公式インスタグラム(@shuzo_dekiru)で熱く語っている。
「スポーツにはドラマがある。だが、これほどまでに人の心を揺さぶるストーリーを誰が描けるだろうか。まさに、そんな試合だった」と書き出し、決勝前日に小田が「ゴールデンスラムがかかる大事な試合だからこそ、パリパラリンピックの時を超えたい。周りに"こいつ、すげーやべぇ!"と思われる試合をしたい」と松岡氏に語っていたことも明かした。
そしてこの感動的な試合をセットごとに振り返った。
第1セットは「スーパーテニスの凱人」と題し、「相手に時間を与えず、リターンからスーパーショットを繰り出す最新の車いすテニス。相手がサーブを放つなかで前に突進。コートの内側でリターンを強打してエースを奪う。誰も到達したことのないテニスを披露し、6-2で先取」と称賛。
第2セットは「フェルナンデスの時間だった」ため、「フェルナンデス剛腕テニス」と記し、「ボールが潰れるかと思うほどの打球音。凄まじい破壊力。コートの後ろ側、どこからでも力で押し切る圧巻のエースの連続で6-3。凱人さんも押し込まれ、試合は振り出しに」と相手を称えた。
第3セットは「ゴールデンスラム凱人への道」だ。3-0の30−0で「誰もが凱人さんの勝利を確信した瞬間、フェルナンデスが吠え、反撃開始。圧倒的なパワーで流れを奪い返す。凱人さんもプレッシャーからかミスが続き、試合はタイブレークへ」と綴った。
「運命のスーパータイブレーク」は「フェルナンデスのスーパーショットが炸裂し、6−9のトリプルマッチポイント」を迎えたが、ここから小田が「強烈なリターン、そしてストレートへのスーパーエース」を炸裂。フェルナンデスを「呆然と立ち尽くした。『なんでこんな時にこんなショットが打てるんだ!』こんな心の声が聞こえるようだった」と表している。
そして小田が劇的勝利を収めると、「僕を含めて、会場にいた誰もが涙を流していた。それは勝利の喜びだけではなく、勝ち方の凄さに心を揺さぶられたからだ。凱人さんの生き様そのものを見せてもらった。辛さ、プレッシャー、すべてを乗り越えた姿に共感し、涙が溢れたのだ」と明かした。
また、試合後のインタビューから「日本の皆さん、特に子どもたちに伝えたい。どんな窮地に立たされても"できる"。苦しくても、無理だと思っても、前向きに、攻撃的にいけばできるんだ!」を取り上げ、「小田凱人は、テニスだけでなく魂のメッセージを世界に届けた。凱人さん、生涯ゴールデンスラム達成、本当におめでとう。そして、ありがとう!凱人さんの生き様こそが、ゴールデンスラムだ!」と熱く締めくくった。
構成●スマッシュ編集部
【画像】小田凱人はじめ、2025全米オープンを戦う男子トップ選手たちの厳選フォト
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