テニス四大大会「全米オープン」は大会14日目の現地9月6日に女子シングルス決勝を実施。第1シードでディフェンディングチャンピオンのアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/世界ランキング1位)が、第8シードで地元アメリカ勢のアマンダ・アニシモワ(同9位)を6-3、7-6(3)で下し、殊勲の大会連覇並びに四大大会4勝目を飾った。
昨年9月の全米オープンを制し、翌10月から世界1位の座を維持している27歳のサバレンカ。今季は1月の全豪オープンと6月の全仏オープンで準優勝、7月のウインブルドンでベスト4と最高峰の四大大会では優勝できていなかったが、シーズン最後の大舞台で女王の意地を見せた。
決勝でサバレンカが対峙したのは、“燃え尽き症候群”から復活し、今年6月にキャリア初のトップ10入りを達成した24歳のアニシモワ。準々決勝では、先のウインブルドン決勝で0-6、0-6の完封負けを喫したイガ・シフィオンテク(ポーランド/現2位)に雪辱を果たし、準決勝では全米オープンで過去2度の優勝を誇る大坂なおみ(元1位/現24位)をフルセットで破っての勝ち上がりだった。
サバレンカとアニシモワは今回が10度目の顔合わせで、ここまではサバレンカから3勝6敗。直近の対戦は今年のウインブルドン準決勝で、この時もサバレンカが4-6、6-4、4-6で敗れていた。
しかし今回のサバレンカは違った。ミスを厭わない強気の攻めを見せるアニシモワを相手に逆転で第1セットを奪うと、再びブレーク合戦となった第2セットは今季ここまで20勝1敗と驚異的な強さを誇るタイブレークを制してストレート勝ち。完全アウェーの状況下で終始冷静かつ我慢強いプレーを見せ、1時間34分で見事に“天敵”を攻略した。
ちなみに全米女子シングルスでのタイトル防衛は、2012年から14年に同大会を3連覇したセレナ・ウィリアムズ(アメリカ/元1位)以来、実に11年ぶりの快挙。またサバレンカにとってはこれが節目の四大大会シングルス100勝目となった。
表彰式では「これまでの全ての厳しい教訓が、この勝利につながりました」と喜びを語りつつ、またしてもあと一歩のところで初のグランドスラムタイトルを逃したアニシモワをこう称えた。
「決勝で負けるのがどれだけつらいかは、私もよくわかっています。それでも最初のタイトルをつかむ瞬間は必ず来ます。あなたなら絶対にできるはずです。決勝でのタフな敗戦を経て手にするグランドスラムタイトルは、きっと特別に感じられると思います。あなたは本当に素晴らしいテニスをしていますし、燃え尽き症候群からの復帰後に成し遂げてきたことを含めて、あなたとチームの皆さんを心から祝福します」
一方敗れたアニシモワは四大大会2大会連続の準優勝に終わったものの、大会後に更新される世界ランキングでキャリアハイの4位に浮上することが確定。表彰式では悔し涙に暮れながらも「アリーナ、優勝おめでとう。あなたは本当に素晴らしいプレーをしていますし、私もあなたが成し遂げてきたことには本当に感嘆するばかりです」と勝者を心から祝福した。
文●中村光佑
【画像】サバレンカやアニシモワほか、全米オープン2025を戦う女子トップ選手たちの厳選フォト
【関連記事】女王サバレンカ、ウインブルドン準決勝敗退も「厳しい敗北が私をもっと強くしてくれると思う」と前を向く<SMASH>
【関連記事】サバレンカの元コーチと新タッグを結成したガウフに本人がエール! かつての恩師へ「彼のおかげで救われた」と感謝も<SMASH>
昨年9月の全米オープンを制し、翌10月から世界1位の座を維持している27歳のサバレンカ。今季は1月の全豪オープンと6月の全仏オープンで準優勝、7月のウインブルドンでベスト4と最高峰の四大大会では優勝できていなかったが、シーズン最後の大舞台で女王の意地を見せた。
決勝でサバレンカが対峙したのは、“燃え尽き症候群”から復活し、今年6月にキャリア初のトップ10入りを達成した24歳のアニシモワ。準々決勝では、先のウインブルドン決勝で0-6、0-6の完封負けを喫したイガ・シフィオンテク(ポーランド/現2位)に雪辱を果たし、準決勝では全米オープンで過去2度の優勝を誇る大坂なおみ(元1位/現24位)をフルセットで破っての勝ち上がりだった。
サバレンカとアニシモワは今回が10度目の顔合わせで、ここまではサバレンカから3勝6敗。直近の対戦は今年のウインブルドン準決勝で、この時もサバレンカが4-6、6-4、4-6で敗れていた。
しかし今回のサバレンカは違った。ミスを厭わない強気の攻めを見せるアニシモワを相手に逆転で第1セットを奪うと、再びブレーク合戦となった第2セットは今季ここまで20勝1敗と驚異的な強さを誇るタイブレークを制してストレート勝ち。完全アウェーの状況下で終始冷静かつ我慢強いプレーを見せ、1時間34分で見事に“天敵”を攻略した。
ちなみに全米女子シングルスでのタイトル防衛は、2012年から14年に同大会を3連覇したセレナ・ウィリアムズ(アメリカ/元1位)以来、実に11年ぶりの快挙。またサバレンカにとってはこれが節目の四大大会シングルス100勝目となった。
表彰式では「これまでの全ての厳しい教訓が、この勝利につながりました」と喜びを語りつつ、またしてもあと一歩のところで初のグランドスラムタイトルを逃したアニシモワをこう称えた。
「決勝で負けるのがどれだけつらいかは、私もよくわかっています。それでも最初のタイトルをつかむ瞬間は必ず来ます。あなたなら絶対にできるはずです。決勝でのタフな敗戦を経て手にするグランドスラムタイトルは、きっと特別に感じられると思います。あなたは本当に素晴らしいテニスをしていますし、燃え尽き症候群からの復帰後に成し遂げてきたことを含めて、あなたとチームの皆さんを心から祝福します」
一方敗れたアニシモワは四大大会2大会連続の準優勝に終わったものの、大会後に更新される世界ランキングでキャリアハイの4位に浮上することが確定。表彰式では悔し涙に暮れながらも「アリーナ、優勝おめでとう。あなたは本当に素晴らしいプレーをしていますし、私もあなたが成し遂げてきたことには本当に感嘆するばかりです」と勝者を心から祝福した。
文●中村光佑
【画像】サバレンカやアニシモワほか、全米オープン2025を戦う女子トップ選手たちの厳選フォト
【関連記事】女王サバレンカ、ウインブルドン準決勝敗退も「厳しい敗北が私をもっと強くしてくれると思う」と前を向く<SMASH>
【関連記事】サバレンカの元コーチと新タッグを結成したガウフに本人がエール! かつての恩師へ「彼のおかげで救われた」と感謝も<SMASH>