2強時代の一角として、男子テニス界を席巻しているヤニック・シナー(イタリア/世界ランキング2位)だが、その輝かしい活躍に度々影を落とすのが、彼が今年2月から3カ月間の出場停止処分を受けたドーピング問題だ。このシナーの現状に対し、自身の経験を重ねるノバク・ジョコビッチ(セルビア/同4位)が言及している。
シナーのドーピング問題は、ここ数年の男子テニス界で最大級のスキャンダルだった。彼をジュニア時代から知るジョコビッチにとっても衝撃的な出来事だったという。
イギリスのジャーナリストであるピアーズ・モーガン氏のYouTube番組『Piers Morgan Uncensored』に出演したジョコビッチは、ジュニア時代から親交があったシナーについて「彼をとても気に入っていた。いつも誠実で、親切で、静かな印象だった。周囲をあまり気にすることなく、ただ最高の選手になりたいと願う姿勢に共感したんだ。だからこそ、今回の件には正直驚いた」と明かす。
「これは非常に重大な出来事だった。時間が経てば薄れるだろうが、消えることはないと思う。いつも特定のグループが、この問題を蒸し返そうとするだろう」
ジョコビッチがこのように同情するのは、シナーの現状に自身の経験を重ねているからだ。ジョコビッチ自身も、コロナ禍でのワクチン接種拒否や、自粛期間中の大会主催、パーティーの開催などのスキャンダルを度々掘り返されてきた。
「この暗雲はこれから彼に付きまとうだろう。まさにコロナ禍の暗雲が僕に付きまとっているように、残りのキャリアを通してずっと続くと思うよ」
一方で、シナーのドーピング問題における処分の軽さとタイミングについては、他の選手と同様に疑問を抱いているようだ。シナーは3カ月間の出場停止処分を受けたにもかかわらず、今季の四大大会に全て出場することができた。
これについてジョコビッチは「透明性の欠如と一貫性のなさ、そして四大大会の合間に処分が下される都合の良さ。本当に、本当に奇妙だった。この処分の仕方は本当に気に入らなかった」と明かしている。
構成●スマッシュ編集部
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「これは非常に重大な出来事だった。時間が経てば薄れるだろうが、消えることはないと思う。いつも特定のグループが、この問題を蒸し返そうとするだろう」
ジョコビッチがこのように同情するのは、シナーの現状に自身の経験を重ねているからだ。ジョコビッチ自身も、コロナ禍でのワクチン接種拒否や、自粛期間中の大会主催、パーティーの開催などのスキャンダルを度々掘り返されてきた。
「この暗雲はこれから彼に付きまとうだろう。まさにコロナ禍の暗雲が僕に付きまとっているように、残りのキャリアを通してずっと続くと思うよ」
一方で、シナーのドーピング問題における処分の軽さとタイミングについては、他の選手と同様に疑問を抱いているようだ。シナーは3カ月間の出場停止処分を受けたにもかかわらず、今季の四大大会に全て出場することができた。
これについてジョコビッチは「透明性の欠如と一貫性のなさ、そして四大大会の合間に処分が下される都合の良さ。本当に、本当に奇妙だった。この処分の仕方は本当に気に入らなかった」と明かしている。
構成●スマッシュ編集部
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