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左利きの黄金パターン。アドサイドからのスライスサービスを活用【西岡良仁が自ら語る、戦略・パターン/3】

スマッシュ編集部

2020.03.19

西岡良仁が左利きの選手がよく使うパターンを教えてくれた。写真:THE DIGEST写真部

西岡良仁が左利きの選手がよく使うパターンを教えてくれた。写真:THE DIGEST写真部

 現在、自己最高ランキング48位につけ、錦織圭に次ぐ堂々の日本ナンバー2の西岡良仁。170センチの小柄な西岡は、人一倍考えてテニスをしている。どんなことを考えて試合を展開しているのか。戦略と得意なパターンについて教えてもらった。

 3回目は引き続きパターンについて。左利きは必須でマスターするべき黄金パターンでポイントを取る方法を話してくれた。

「左利きが得意とするサービスからのパターンです。アドサイドからスライスサービスをワイドに打ちます。スライスなので、バウンドした後もコートから逃げるように跳ねるため、相手はバックで遠いボールに対応しなくてはなりません。多くの場合、コートの真ん中あたり(※写真コート図の黄色部分)にリターンが返ってきます。そのボールをオープンコートにコントロールすれば、このポイントの主導権は握れたも同然です。この形が一番楽です」

「相手がリターンをストレートに打つこともありますが、これはリスクが高いショットです。相手にとっては厳しいコースに打たなくては意味がなく、甘いコースに入った場合は、走ってオープンに返球することで対応できます(※写真コート図の2´)。リターンでアングルに引っ張るのも難易度が高い上に、僕のフォア側になるのでストレートに打つのは難しくありません(※写真コート図の2”)」
 
 このパターンの成功のカギを握る、ワイドへのスライスサービスだ。回転をかけてボールを曲げるために、構える場所から工夫している。

「サービスを狙う場所はサイドライン際です(※写真コート図の黄色い部分)。サービスラインに近い場所になると、あまり回転がかからず曲がってくれないので、できるだけ手前にコントロールして、バウンド後に逃げていくボールにしています。この場所を狙い回転をかけてボールを曲げるためのポイントは、構える場所です。シングルスではセンターマークの近くから打つのが普通ですが、僕はかなり離れた場所から打ちます。その方がボールの軌道に角度が付き、ボールが逃げてくれます。このサービスはコースと回転量が重要なので、スピードが遅くても気にしません。ただ、相手のリターンが緩いサービスに合ってきたと感じたら、時々思い切りコーナーを狙って打っています」(※写真コート図POINT1)。
 

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