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左利きの黄金パターン。アドサイドからのスライスサービスを活用【西岡良仁が自ら語る、戦略・パターン/3】

スマッシュ編集部

2020.03.19

西岡良仁のアドサイドから打ったスライスサービス。センターマーク(赤丸)からかなり離れた場所から打っている。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

西岡良仁のアドサイドから打ったスライスサービス。センターマーク(赤丸)からかなり離れた場所から打っている。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 そして、このパターンは相手の疲労が蓄積される試合後半になると、ますますポイント獲得の可能性が上がるそうだ。

「相手が疲れてくると、このパターンの成功率は上がります。基本的に僕はミスが少なくしっかり返球していくので、相手は通常よりも多くボールを打つことになります。もちろん僕も疲れますが、走ることには自信があるので問題ありません」

「逆に相手は通常よりも多く打たされていると感じて疲れてきます。すると、最初はワイドのサービスを斜め前に入ってリターンできていても、反応が少し遅れて横に動くことになり、動く距離が長くなります。そのぶん、コートに戻るのも大変になり疲労が蓄積します。だから、バックのリターンがうまい人でも、試合終盤はこのパターンに手こずるのです」(※写真コート図POINT4)。
 
 これが、左利きは必ずアドサイドからのスライスサービスを打てる必要があると言われる理由だろう。そのサービスの精度が上がれば、かなりの確率でポイントが取れそうだ。西岡は最近センターへのサービスを増やして、確実にほしい場面でこのパターンを出すなど、変化も加えているが、左利きの選手にとって黄金パターンであることは間違いない。

 逆に、右利きの人は、左利きの選手と対戦する時は、相手はこのように考えているのだということを思い出して作戦を練っておこう。

【プロフィール】
西岡良仁 Yoshihito Nishioka(ミキハウス)
1995年9月27日三重県生まれ。170センチ、64キロ左利き。4歳からテニスを始める。2011年に盛田正明テニスファンドのサポートでIMGアカデミーに留学。13年にフューチャーズ優勝、14年にチャレンジャー優勝と順調に成長。高田充コーチとツアーを転戦し17年3月20日に58位をマーク。直後に故障しツアーを離脱。リハビリ中はYouTube(Yoshi’sチャンネル)など様々なことに挑戦。復帰後ツアー初優勝を果たした。2020年2月4日に自己最高48位にランクイン。父親はテニスコーチでスクールを運営、兄もテニスコーチ。

構成●スマッシュ編集部、取材協力●HEAT JAPAN
※スマッシュ2016年4月号から抜粋・再編集

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