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国内テニス

【伊達公子】全日本テニス選手権が12月に開催され、予選と本戦の間に約2週間空く理由<SMASH>

伊達公子

2026.11.06

「全日本の『あるべき姿』を考えてみるべき」と言う伊達公子さん。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

「全日本の『あるべき姿』を考えてみるべき」と言う伊達公子さん。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 今年の全日本テニス選手権(以下全日本)は、予選が11月28日から12月1日で宮崎県の「ひなたTENNIS PARK MIYAZAKI」で行なわれ、本戦が12月13日から20日に東京の「有明テニスの森公園」で開催されます。

 予選の開催地が有明ではないのは昨年からで、主な目的は経費削減です。特殊なのは、予選と本戦の間が約2週間空いていることでしょう。なぜこんな状況になったかと言えば、大会がない「隙間」を探して開催しているからです。

 昨年は「木下グループジャパンオープン」(ATP500)が終わった週に予選がスタートし、間を開けずに本戦を行なっていました。しかし、今年はそのタイミングで「国民スポーツ大会」(国スポ)が入っています。国スポはテニス界だけで決められることではないため、このスケジュールは変えられません。そのため、全日本の日程を変更する必要が出てきました。

 すでに多くの大会の日程が決まっており、それらの大会とバッティングすることを避けると、12月開催になったわけです。加えて、12月には「全日本学生テニス選手権」や「日本リーグ」がすでに予定されているため、予選と本戦で間を空けるしかなくなりました。
 
 2027年はジャパンオープンが終わった週に戻せるように準備を進めているようです。とはいえ、今回のこの変則スケジュールになったのは、全日本は「この時期にやっているから」など、今までのことを元にして大会を開催しているためです。1度「ちゃぶ台をひっくり返す」ようにして、全ての固定概念を取り払い、もっと全日本の「あるべき姿」を考えてみるべきだと思います。

 今年のスケジュールのデメリットははっきりしており、12月という難しい時期の開催であること、予選と本戦の一体感がなくなることです。あと、出場選手にとっては経費の問題もあります。1つの大会で2カ所に行かなくてはいけないので、負担は出てくるでしょう。

 一方で、大きなメリットは明確には見えてきません。ただ、宮崎のコートは多方面から素晴らしいコート、クラブハウス、インドアコートと全てにおいて評価されている、日本で今、一番新しい揃った環境です。この環境が活用されて、「地方でも全日本が呼べる」という成功例を作れば、日本のテニスコート環境が整っていくことにつながるかもしれません。

 今年のフォーマットについては、選手への説明はあるべきだと思います。今回のスケジュールになった背景と、来年の予定している日程をしっかりと伝えれば、デメリットがあったとしても、大きな問題にはならない気がします。

文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン

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