海外テニス

フェデラーが金髪でインタビューに答える初々しい動画が話題。その21年後の今、男女分かれているテニス組織の統一を提案

THE DIGEST編集部

2020.04.25

21年前の動画をATPが公開。そんな中フェデラーは、男女分かれているテニスの組織を統一させようという提案をした。(C)Getty Images

 テニスのATP(男子プロテニス協会)がツイッター公式アカウントで、テニス界の皇帝ロジャー・フェデラーのなんとも初々しい動画を公開した。

 動画は、フェデラーがプロデビューを果たした1999年に撮影されたもの。同年2月開催された『ABNアムロ世界テニス・トーナメント』(オランダ/ロッテルダム)で、予選から勝ち上がり、シーズン3度目のベスト4入り(チャレンジャツアーで1回を含む)を果たしたコートで、はにかみながらインタビューに答えるフェデラーの姿は必見だ。

 当時17歳のフェデラーは、「ツアー参戦は肉体的にも精神的にもタフ」とインタビューの最初にコメントし、当時世界ランク1位のピート・サンプラスと、後に師弟関係を築くこととなるステファン・エドバーグを憧れの選手と答えている。金髪でニキビ顔の少年は、プロ1年目のこのシーズンにグランドスラム初の本戦出場を果たすのだが、続くキャリアで史上最多となる、グランドスラム通算20勝の快挙を成し遂げることを誰が想像しただろう。

 フェデラーはインタビューの中で、好きな映画や俳優、前年1998年にジュニア世界王者の座を獲得したこと、トレーニングについてなど、語っているほか、「試合は好きで楽しいが、練習は好きではない」「お金のことはニの次。今はポイントと勝利の方がずっと大切なこと」と話している。
 
 このインタビューから21年、積み重ねた偉業とその人間性で誰もが認めるスポーツ界の大スターとなったフェデラーは、動画が公開された前日、自身のSNS上に、「今こそ、男子テニスと女子テニスを統合して1つになる時じゃないかと考えているのは僕だけかな?」と投稿。ATPとWTAの統合を提案して大きな反響を呼んでいる。

 これに選手たちも反応した。男子では世界ランク2位のラファエル・ナダルやバセク・ポスピシルら、女子では、世界ランク2位のシモナ・ハレプ、ペトラ・クビトワやガルビネ・ムグルサら、実力ある現役選手が賛同の意を表明。WTA創設者のビリー・ジーン・キング氏も、「同じ意見よ。1970年代から私が言い続けてきたことなの」「実現させましょう!」と投稿している。

 フェデラーの提案に多くのファンも賛成の様子で、投稿には24時間で4万9,000件超の「いいね!」が寄せられている。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でツアー中断中の今だからこそできること、それはテニス界の未来を見据えた新たな試みへの準備なのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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