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海外テニス

オーストラリアの“デーモン”ことデミノーが「毎日が大事」と語る理由

スマッシュ編集部

2020.07.02

年始のATPカップでは、華奢な身体ながら、抜群のスピードと野性味あふれるプレースタイルでナダルと激闘を繰り広げたデミノー(右)。左はオーストラリアのキャプテン、ヒューイット。(C)GettyImages

年始のATPカップでは、華奢な身体ながら、抜群のスピードと野性味あふれるプレースタイルでナダルと激闘を繰り広げたデミノー(右)。左はオーストラリアのキャプテン、ヒューイット。(C)GettyImages

 オーストラリアNo.1プレーヤーであるアレックス・デミノーは、その驚異的な瞬発力と容赦のないグラウンドストロークから、『デーモン(悪魔)』という愛称で親しまれている。ATP公式サイトでは、そんな“悪魔”の正体を暴こうと、彼にインタビューを行なった。

 オーストラリアが期待を寄せる21歳の若武者は「毎日が大事なんだ」と語る。若い時にはなかなか理解できないことだが、少しでも成長したい、トップに立ちたいと思うなら、常に向上心を持ってトレーニングに取り組むべきだと力説。「自分のレベルや現在の位置に満足してはいけない。ランキングを上げて、よりレベルの高い試合で相手を打ち負かせるようにならないといけないんだ」と語った。

 デミノーは4歳の時にシドニーで初めてのテニスレッスンを受けた。5歳の時には両親の仕事の関係でスペインに8年間移住し、3年間オーストラリアに戻った後、再びスペインに渡った。その間にも、両国の文化を学びながらテニスを楽しみ続けたそうだ。「8歳で初めての大会に出場した時からテニスプレーヤーになることを夢見ていた。それ以来できるだけ多くの時間をテニスに捧げて、上達しようと努力したよ」というデミノーは、子どもの頃テレビで見ていた、憧れの選手たちとプレーできることを「幸運だ」と話す。
 
「グランドスラムの決勝戦でロジャー(フェデラー)とラファ(ナダル)が戦う試合は、どれでもノンストップで繰り返し見たよ。2人の試合はテニスプレーヤーとしての夢を達成するために、そしていつか彼らと同じ場所に立つために、向上心と意欲を与えてくれた」

 その年に優秀な成績を残した21歳以下の若手8人が出場する『ネクストジェンATPファイナルズ』に2年連続で出場したデミノーは、これまで3つのATPツアータイトルを獲得しているが、2019年シーズン前半に鼠径部の怪我、今シーズン初頭には腹部の怪我でツアー離脱を経験した。しかし、それら逆境の中でも常にポジティブでいることが重要だという。

「僕たちの旅には常に浮き沈みがあって、怪我も日常茶飯事だ。でも、ただただ突き進み続けるしかないんだよ」と話すデミノー。現在はツアー再開に向けて、順調にトレーニングを行なっているようだ。あと1カ月半もすれば、オーストラリアの“悪魔”の不敵な笑みが、再びコート上で見られることだろう。

構成●スマッシュ編集部

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