海外テニス

テニス選手の才色兼備な美人妻たち――MBA取得、国立大で2つの修士、会計士を目指した経歴…

久見香奈恵

2020.08.31

ジョコビッチの妻エレナ(左)さん、チリッチの妻クリスティーナさん(右)ともに高学歴の持ち主。(C)Getty Images

 テニスの試合では、コート上での戦いだけでなく、彼らに声援を送る家族の様子にも注目が集まる。選手を支える人の中には、容姿が美しいだけでなく、キャリアも才色兼備な妻たちがいる。

「勝っても負けても、彼女がいつもそこにいてくれる。家族がずっとそばにいるんだ。それが強さの秘訣だ」。世界1位のノバク・ジョコビッチをそう唸らせるほど、妻のエレナ・リスティッチさんの存在は大きい。「出会ってから彼女の広大な知識と人道主義者として人々に触れ合う姿に、常に影響を受けている」と語る。

 エレナさんはヨーロッパ圏トップレベルのビジネススクールと言われるイタリアのルイージ・ボッコーニ大学を卒業後、名門大学モナコ国際大学に入学。大学院では経営学修士であるMBAを取得し、人事コーディネーターとして石油会社「タㇺオイル」でキャリアをスタートさせる。その後、豊富な知識を生かし、自分の会社である「エレナ・リスティッチ・コンサルティング」を設立し、デジタルマーケティング、ブランディング、コミュニケーション分野のコンサルタントとして活躍。オリジナルの雑誌を創刊したり、有名雑誌のコラムも執筆するなどマルチに自身の才能を披露している。

 その他にも美貌とスタイルの良さで、高級ランジェリー・水着ブランドの「Figleaves」のサマーコレクションの水着モデルにも起用され、まさに才色兼備といえる。

 また、夫が立ち上げた、世界中の恵まれない子どもたちを支援するチャリティー団体「ノバク・ジョコビッチ財団」の初期CEOを務め、現在も役員として団体を支える。財団はセルビアの教育システムを改善するのに貢献し、セルビアの多くの子どもたちの生活をより良いものにしたとして2014年に支援活動を表彰された。母国のセルビア語、英語、イタリア語を含む7つの言語を使い回し、ジョコビッチを陰日向に支えている。
 
 2014年、錦織圭を破り全米オープンで優勝したマリン・チリッチ。当時の優勝スピーチではファミリーボックスで喜ぶ長年のガールフレンド、クリスティーナ・ミルコビッチさんをファンに紹介した。

 バーゼルで最初のATP 500レベルのタイトルを獲得した後には、「彼女は幸運のお守り」と称されるほど彼の躍進を支えた。チリッチとは約9年間の交際を経て2018年に結婚。彼のキャリアハイとなる世界3位の記録を打ち立てた直後のハッピーライフイベントだった。

 クリスティーナさんは、母国クロアチアの国立ザグレブ大学で政治学と心理学の2つの修士号を修得している。夫であるチリッチが「妻が僕の24時間対応の心理学者」と頼るほど彼女の心理学スキルを信用し、安心感を得ているという。

 母国語のクロアチア語のみならず、英語、イタリア語、スペイン語を流暢に操る才女であり、クロアチア最大の銀行「ザグレバッカ・バンカ」に就職しビジネスウーマンとして活躍していたキャリアがある。

 クリスティーナさんは控えめな女性で、インスタグラムは非公開としSNSなどでの情報発信は少ない。彼女は通常もインタビューなどは受けず、献身的に彼の身の回りを世話しているという。今年に入り待望の第一子が誕生し、父としてもチリッチがさらに輝きを増す中、彼女のサポートにも注目が集まることだろう。