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国内テニス

伊達公子がジュニア育成のために立ち上げた国際大会が無事終了。強化メンバーが準優勝するなど大きな成果が!

内田暁

2020.12.09

伊達(写真右)が立ち上げた国際ジュニア大会には、自らが育成に携わるプロジェクトのメンバー4人(写真左)も参加。奥脇(右から2人目)は準優勝の活躍だった。写真:ヨネックス株式会社

伊達(写真右)が立ち上げた国際ジュニア大会には、自らが育成に携わるプロジェクトのメンバー4人(写真左)も参加。奥脇(右から2人目)は準優勝の活躍だった。写真:ヨネックス株式会社

 新型コロナウイルスにより多くの大会が中止になる時流のなか、11月末から12月上旬にかけ、愛媛県松山市にて新たなITF(国際テニス連盟)ジュニア大会が産声を上げた。

 正式大会名は、『リポビタン国際ジュニア Supported by KIMIKO DATE×YONEX PROJECT』。その名が示すとおり、伊達公子がヨネックス社と手を携え立ち上げた大会である。

 1990年代に世界4位まで上り詰めた伊達公子が、本格的にジュニア育成のため立ち上がったのが昨年春。公募したオーディション参加者の中から、伊達自らが4選手を選び定期的に指導してきた。

 そのプロジェクトを発進させるにあたり、伊達が一貫して掲げてきた哲学が「世界で戦える選手の育成」、そして、世界への順路をジュニアたちに示すこと。そのためにも、グランドスラムジュニア、そして一般のツアーへと続く足掛かりとして、このITFジュニア大会を築いたのである。
 
 それら自身のプロジェクトの一環を担う大会ではあるが、ゼネラル・プロデューサーの肩書を背負う伊達は、大会そのものの実現に心を砕いてきた。秋に入り新型コロナ感染者が増えるなか、地元との協力体制を確立しながら、感染対策を講じたという。愛媛県側からの前向きな声にも助けられ、実戦の場を失ったジュニアたちのためにという理念のもと、今回の開催にこぎつけた。

 その事実を伊達は、まずは「大会を開催できたことと、特にトラブルもなく終えられたのが、何より良かった点」と大会後に安堵の表情を漏らす。

 そのうえで「選手やコーチたちに話を聞くと、これが今年2大会目の出場という人がほとんどだった。ジュニアが試合をできる時間と場を提供できたことはすごく良かったし、選手たちもみんな意識の高いプレーを見せてくれた」と大会の意義を評価した。

 それら「意識の高いプレーを見せた」選手の中には、伊達プロジェクトのメンバーたちも、当然ながら含まれる。とりわけ伊達にとってうれしかったのは、奥脇莉音の決勝進出だろう。今年末に16歳を迎える奥脇は、プロジェクト一期生の中で最年長。サウスポーのフォアでラリーを組み立て、本人が「一撃必殺」と自信を持つバックのクロスでウイナーを奪いに行く、アタッカーだ。
 

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