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海外テニス

「本当にスマートなテニス選手」ジョコビッチも認めるメドベージェフがATPランク2位に!ビッグ4以外のトップ2入りは2005年以来〈SMASH〉

スマッシュ編集部

2021.03.15

2021年全豪オープンに優勝した現在1位のジョコビッチ(左)と2位になったメドベージェフ。(C)Getty Images

2021年全豪オープンに優勝した現在1位のジョコビッチ(左)と2位になったメドベージェフ。(C)Getty Images

 3月15日付けの男子テニスATPランキングが発表になり、ダニール・メドベージェフ(ロシア)が自身初となる2位にランクインした。ビッグ4(ジョコビッチ、ナダル、フェデラー、マリー)以外の選手が2位になるのは、2005年7月のレイトン・ヒューイット(オーストラリア)以来の出来事だと、ATP公式サイトが伝えている。

 14日に決勝が行なわれた「オープン13」(フランス・マルセイユ/インドアハード/ATP250)で優勝して、自身の快挙に花を添えたメドベージェフは、「2位になることはわかっていたけど、ランキングが上がる時に何か素晴らしいことができるのはいいね。月曜日に2位になる前に大会で優勝したことは、自信を高めるためにも良かった」と喜んだ。

 メドベージェフが頭角を現し始めたのは、2018年。楽天オープンを含む3大会で優勝したのだ。それまではロシアが期待する3選手(本人とアンドレイ・ルブレフ、カレン・ハチャノフ)の中でも目立った存在ではなかったが、生活態度を変えてテニスに集中することで突然結果を出し始めた。

 2019年にはマスターズ2大会を含む4大会で優勝し、全米オープンでは決勝に進出。ナダルとのフルセットの激闘の末に敗れたが、多くのテニスファンに強い印象を残した。ランキングは4位になり、ツアーで重要選手となっていく。
 
 2020年もその勢いは持続し、年末のATPファイナルズでは1位のジョコビッチ、2位のナダル、3位のティームを破って優勝を果たしている。2021年のATPカップでは全勝でロシアを優勝に導き、全豪オープンではジョコビッチに敗れたものの準優勝という結果を出した。もはや、メドベージェフが2位になっても、誰も驚かないほどの結果を出している。
 
 コーチのジル・セルバラ氏は、「彼のテニスは彼の性格と同じで、特殊なんだ。天才をコーチしているようなもの。時として人は天才を理解できない。そういう風に接していく必要があるんだ」と説明している。

 確かにメドベージェフのプレーは、長い手足を有効に使った独特のプレースタイルで、他の人がマネできそうなものではない。そして、まだコート上で感情を露にすることもある25歳は、これからも成長するべき部分を残していることも確かだ。

 現在1位のジョコビッチは、「彼は安定したプレーをする。ジム・クーリエが彼のコート上でのポジション取りのうまさから、『チェスマスター』と呼んでいるのを聞いたことがあるどけ、まさにその通り。本当にスマートなテニス選手」と実力を認めている。

 ジョコビッチのポイントは12,008で、メドべージェフは9,940と大きく離れている。しかし、メドベージェフの活躍が続けば、その存在はさらに大きなものとなり、男子テニス界をより盛り上げてくれるだろう。

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】D・メドベージェフのサービス、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』
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