年内最初のテニス四大大会「全豪オープン」（オーストラリア・メルボルン／ハードコート）の開幕を約１週間後に控えるなか、同大会の主催側は、現地１月９日に大会公式SNSを更新。テニス界で絶大な人気を得ているニック・キリオス（オーストラリア／世界ランク21位）と四大大会21勝を誇る元世界王者のノバク・ジョコビッチ（セルビア／同５位）による壮大なエキジビションマッチ「The Arena Showdown」を実施すると発表した。

　今回の投稿では同エキジビションの開催概要を次のように公表している。

「現地時間１月13日（金）の18時30分に開催します。観覧チケットは全て20ドルで販売されます。

　2023年の全豪オープン開幕に先駆け、テニス界で最も有名かつ熱狂的なライバル。そして、よき友がロッド・レーバー・アリーナ（全豪のセンターコート）でエキサイティングな練習試合を行ないます。観覧チケットはオーストラリア東部標準の夏季時刻で火曜日（１月10日）の正午より発売されます」
  　キリオスとジョコビッチといえば、長らくお互いを敬遠し合っていたことで知られる。しかし、新型コロナウイルスワクチンの未接種をめぐる昨年１月のオーストラリア入国問題でキリオスが、国外退去を余儀なくされたジョコビッチを擁護したことをきっかけに、現在の両者の関係性は非常に良好となっている。

　昨年７月のウインブルドン決勝では、２人の対決が実現し、結果はジョコビッチがセットカウント３－１で勝利。同大会４連覇を含む７度目の優勝を飾った。

　先日、母国オーストラリアのスポーツメディア『CODE sports』のインタビューに応じたキリオスは、ジョコビッチとの関係性に触れるとともに、今回のエキジビションマッチについて以下のようなコメントを残した。

「俺たちはできる限りのことをしようとしている。俺たちは確かに、良い関係を築く可能性を生むためのスタート地点にいると思う。ノバクとエキジビションで戦えるのは非常にうれしい。それは楽しいものとなって大衆を魅了し、全豪にも良い雰囲気を与えるだろう」

　非公式戦とは言え、これだけの好カードが見られるのは多くのファンにとって喜ばしいことだろう。どんなパフォーマンスで会場を沸かせてくれるのか楽しみだ。

文●中村光佑

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