現在開催中の男子テニスツアー「マドリード・オープン」(4月26日~5月7日/スペイン・マドリード/クレーコート/ATP1000)は、現地5月1日にシングルス3回戦が行なわれ、第2シードのダニール・メドベージェフ(ロシア/世界ランク3位)が登場。同郷のアレクサンドル・シェフチェンコ(同96位)を4-6、6-1、7-5の逆転で破り、同大会初のベスト16進出を決めた。
2月の「ABNアムロ・ワールドテニス」(ATP500)から怒涛の3週連続ツアー優勝を飾るなど、新シーズンに入ってから素晴らしい活躍を見せている27歳のメドベージェフ。度々大の“クレー嫌い”を公言してきたロシアテニス界の名手は、この日の3回戦で格下の同胞相手に序盤から苦戦を強いられる。
立ち上がりはリズムをつかめずに、第1ゲームから4ゲーム連取を許す苦しい展開。第8ゲームでブレークを1つ返したものの、第1セットを4-6で落としてしまう。それでも気持ちを切り替えて臨んだ第2セットでは、持ち前の粘り強いディフェンス力を遺憾なく発揮。第1ゲームから立て続けに5ゲームを奪い、そのままセットオールに持ち込む。
勝負のファイナルセットは、取って取られてを繰り返す激しいブレーク合戦となるも、第11ゲームで値千金のブレークに成功したメドベージェフが、2時間42分でシェフチェンコに競り勝ち、4回戦へと駒を進めた。
この日の勝利でメドベージェフは、殊勲のツアー300勝を達成。試合後のオンコートインタビューでは、終始素晴らしいプレーを披露した対戦相手のシェフチェンコを素直に称えつつ、以下のように喜びを表現した。
「彼は良いプレーをした。まだ若いから、特にこの大会で見せたようなプレーをすれば、ランキングは上がっていくだろう。以前一緒に練習したことがあって、彼がとても良いプレーをすることは知っていた。だから、彼がより安定してこのような試合をしていけば、次は勝てるかもしれないし、もっと上に行けるかもしれない。今日は(何とか)彼に勝つことができたからとてもうれしいよ」
その後試合内容について「第2セットと第3セット、そして第1セットの終盤は、かなりいいプレーができたと思う」と振り返ったメドベージェフは、最も苦手とするクレーコートで戦うことのつらさを率直に明かしつつ、改めてタフな試合を勝ち切れたことに安堵の表情を浮かべた。
「クレーコートでは、どんな理由であれ、試合の立ち上がりが大変だ。コートで起きている全てのことに慣れるには、多くの時間が必要になる。ファイナルセットでは、大事な場面でもう少しうまくやれたかもしれない。それでも最終的には勝つことができたから、それも大事なことだ」
マドリード大会初のベスト8入りを懸け、4回戦では予選勝者のアスラン・カラツェフ(ロシア/121位)と対戦するメドベージェフ。またしても“同胞対決”となるが、次戦もどんなプレーを見せてくれるのか注目だ。
文●中村光佑
【連続写真】メドベージェフの余分な動きがない安定感抜群のバックハンド!
2月の「ABNアムロ・ワールドテニス」(ATP500)から怒涛の3週連続ツアー優勝を飾るなど、新シーズンに入ってから素晴らしい活躍を見せている27歳のメドベージェフ。度々大の“クレー嫌い”を公言してきたロシアテニス界の名手は、この日の3回戦で格下の同胞相手に序盤から苦戦を強いられる。
立ち上がりはリズムをつかめずに、第1ゲームから4ゲーム連取を許す苦しい展開。第8ゲームでブレークを1つ返したものの、第1セットを4-6で落としてしまう。それでも気持ちを切り替えて臨んだ第2セットでは、持ち前の粘り強いディフェンス力を遺憾なく発揮。第1ゲームから立て続けに5ゲームを奪い、そのままセットオールに持ち込む。
勝負のファイナルセットは、取って取られてを繰り返す激しいブレーク合戦となるも、第11ゲームで値千金のブレークに成功したメドベージェフが、2時間42分でシェフチェンコに競り勝ち、4回戦へと駒を進めた。
この日の勝利でメドベージェフは、殊勲のツアー300勝を達成。試合後のオンコートインタビューでは、終始素晴らしいプレーを披露した対戦相手のシェフチェンコを素直に称えつつ、以下のように喜びを表現した。
「彼は良いプレーをした。まだ若いから、特にこの大会で見せたようなプレーをすれば、ランキングは上がっていくだろう。以前一緒に練習したことがあって、彼がとても良いプレーをすることは知っていた。だから、彼がより安定してこのような試合をしていけば、次は勝てるかもしれないし、もっと上に行けるかもしれない。今日は(何とか)彼に勝つことができたからとてもうれしいよ」
その後試合内容について「第2セットと第3セット、そして第1セットの終盤は、かなりいいプレーができたと思う」と振り返ったメドベージェフは、最も苦手とするクレーコートで戦うことのつらさを率直に明かしつつ、改めてタフな試合を勝ち切れたことに安堵の表情を浮かべた。
「クレーコートでは、どんな理由であれ、試合の立ち上がりが大変だ。コートで起きている全てのことに慣れるには、多くの時間が必要になる。ファイナルセットでは、大事な場面でもう少しうまくやれたかもしれない。それでも最終的には勝つことができたから、それも大事なことだ」
マドリード大会初のベスト8入りを懸け、4回戦では予選勝者のアスラン・カラツェフ(ロシア/121位)と対戦するメドベージェフ。またしても“同胞対決”となるが、次戦もどんなプレーを見せてくれるのか注目だ。
文●中村光佑
【連続写真】メドベージェフの余分な動きがない安定感抜群のバックハンド!