大学テニスのシーズンインを告げる「2023年度関東学生テニストーナメント」は5月1日から新装となった有明テニスの森公園(東京)で開催。最終日となった7日は雨天のため会場を早稲田大学東伏見コート(東京)に移し、各種目の決勝が行なわれた。
男子シングルス決勝は昨年度の覇者で第2シードの田中佑(筑波大学2年)と、1つ先輩の中村元(筑波大3年)の同門対決に。両者譲らぬ激しいラリーとなったが、田中が要所を締めて7-5、7-5で勝利し、見事2連覇を飾った。
サウスポーから繰り出す強力なサービスとフォアハンドを武器にする田中。パワーで上回る田中に対し、中村は攻守ともにポジションを前に取り、早いタイミングで叩くだけでなく、守備でもしぶとくコートカバーしては鋭いカウンターを切り返す。
「同じ大学で毎日練習しているので、中村さんが粘り強いのはわかっていた」という田中は、「相手のペースに付き合わない」ことを心に決め、得意の強打を迷わず打ち込み続けた。
しかしそれだけではなかなか中村を突き放せない。第1セットは6-5からワンチャンスを生かしてブレークに成功し、先取したが、第2セットは4-1とリードしながら追いつかれ、再び膠着状態に…。そこでモノを言ったのが、本来それほど得意ではなかったバックハンドだ。
「今まで練習してきたことが試合でも出た。バックハンドの強化が、決勝の最後の方でしっかり発揮できた」と田中。最終盤でさらに攻撃のギアを上げた田中は、6-5からの中村のサービスをきっちりブレークし、2年連続で関東の頂点に立った。
春の関東学生は夏の全日本学生(インカレ)の予選を兼ねた戦いだ。昨年ベスト8に終わった田中は「まずインカレを優勝することが今年の大きな目標」という。今大会を振り返り「優勝もうれしいが、自分の苦手なところが成長できたことがもっとうれしい」と語る田中なら、夏にはまた一回り大きくなった姿を見せてくれるだろう。
なお男子ダブルス決勝は、大田空/加藤木塁(法政大学)が高悠亜/小泉煕毅(日本大学)をフルセットで下して初優勝を飾っている。
◆男子シングルス決勝
田中佑(筑波大学)[2] 7-5 7-5 中村元(筑波大学)[9~12]
◆男子ダブルス決勝
大田空/加藤木塁(法政大学)[3~4] 7-6(4) 6-4 高悠亜/小泉煕毅(日本大学)
※[ ]内の数字はシード順位
取材・文●渡辺隆康(スマッシュ編集部)
【PHOTO】2023年度関東学生トーナメント、シングルス&ダブルス決勝スナップ集
男子シングルス決勝は昨年度の覇者で第2シードの田中佑(筑波大学2年)と、1つ先輩の中村元(筑波大3年)の同門対決に。両者譲らぬ激しいラリーとなったが、田中が要所を締めて7-5、7-5で勝利し、見事2連覇を飾った。
サウスポーから繰り出す強力なサービスとフォアハンドを武器にする田中。パワーで上回る田中に対し、中村は攻守ともにポジションを前に取り、早いタイミングで叩くだけでなく、守備でもしぶとくコートカバーしては鋭いカウンターを切り返す。
「同じ大学で毎日練習しているので、中村さんが粘り強いのはわかっていた」という田中は、「相手のペースに付き合わない」ことを心に決め、得意の強打を迷わず打ち込み続けた。
しかしそれだけではなかなか中村を突き放せない。第1セットは6-5からワンチャンスを生かしてブレークに成功し、先取したが、第2セットは4-1とリードしながら追いつかれ、再び膠着状態に…。そこでモノを言ったのが、本来それほど得意ではなかったバックハンドだ。
「今まで練習してきたことが試合でも出た。バックハンドの強化が、決勝の最後の方でしっかり発揮できた」と田中。最終盤でさらに攻撃のギアを上げた田中は、6-5からの中村のサービスをきっちりブレークし、2年連続で関東の頂点に立った。
春の関東学生は夏の全日本学生(インカレ)の予選を兼ねた戦いだ。昨年ベスト8に終わった田中は「まずインカレを優勝することが今年の大きな目標」という。今大会を振り返り「優勝もうれしいが、自分の苦手なところが成長できたことがもっとうれしい」と語る田中なら、夏にはまた一回り大きくなった姿を見せてくれるだろう。
なお男子ダブルス決勝は、大田空/加藤木塁(法政大学)が高悠亜/小泉煕毅(日本大学)をフルセットで下して初優勝を飾っている。
◆男子シングルス決勝
田中佑(筑波大学)[2] 7-5 7-5 中村元(筑波大学)[9~12]
◆男子ダブルス決勝
大田空/加藤木塁(法政大学)[3~4] 7-6(4) 6-4 高悠亜/小泉煕毅(日本大学)
※[ ]内の数字はシード順位
取材・文●渡辺隆康(スマッシュ編集部)
【PHOTO】2023年度関東学生トーナメント、シングルス&ダブルス決勝スナップ集