「やりにくさってよりも、彼の強さというか...サーブがいいですし、球際の処理がうまかったり、ボールの軌道が低かったり。そこはやっぱり、本当に彼の強さだと思います」
今大会第22シード、世界35位の実力を、綿貫陽介は率直にそう認めた。
全米オープンテニス初戦で当たったアドリアン・マナリノは、35歳のベテラン。柔らかなタッチの左腕から、緩く張ったストリングで弾くように豊富なショットを繰り出す。他にはあまり類を見ない、ユニークなスタイルと感性の選手。ただ綿貫は、その相手を「やりにくい」ではなく、「強い」と断言した。
跳ねるような身のこなしから放つ豪快な一打の華やかさでは、綿貫に軍配が上がる。だがマナリノは綿貫の強打の威力を利し、静かなカウンターを次々とライン際に沈めていった。
とりわけ綿貫が手を焼いたのが、相手のサービスゲーム。スピードこそそこまで速くはないが、コースの打ち分けと球種、そして3球目へとつなげる巧みの技に苦しめられた。
「コースも良く、最初は読めない場面も多かったし、触れるけれど3球目の組み立てがすごくうまい。デュースサイドは速く、アドサイドからはワイドへのスライスがすごい。2ポイント連続してポイントを取れないので、結構ストレスの激しい戦いでした」
そのような心身のストレスが、通常以上のスピードで彼の体力を奪いもしたのだろう。第1セットを失い、第2セットは奪い返すも、この時点で「結構足が重くなってきた」という。綿貫にとっては、これが3度目のグランドスラム本戦。精神面も含めたペース配分も、これが54度目の本戦を誇る相手との経験の差だ。
予選から本戦に出場した過去2度のグランドスラムは、いずれも初戦を突破。ランキングで本戦インした今大会は、結果的には初の初戦敗退となった。
ただそれも、世界100位の壁を突破し、前哨戦でフェリックス・オジェ-アリアシムを破るなど知名度を上げてきたゆえでもある。
現にマナリノは、綿貫を以下のように評した。
今大会第22シード、世界35位の実力を、綿貫陽介は率直にそう認めた。
全米オープンテニス初戦で当たったアドリアン・マナリノは、35歳のベテラン。柔らかなタッチの左腕から、緩く張ったストリングで弾くように豊富なショットを繰り出す。他にはあまり類を見ない、ユニークなスタイルと感性の選手。ただ綿貫は、その相手を「やりにくい」ではなく、「強い」と断言した。
跳ねるような身のこなしから放つ豪快な一打の華やかさでは、綿貫に軍配が上がる。だがマナリノは綿貫の強打の威力を利し、静かなカウンターを次々とライン際に沈めていった。
とりわけ綿貫が手を焼いたのが、相手のサービスゲーム。スピードこそそこまで速くはないが、コースの打ち分けと球種、そして3球目へとつなげる巧みの技に苦しめられた。
「コースも良く、最初は読めない場面も多かったし、触れるけれど3球目の組み立てがすごくうまい。デュースサイドは速く、アドサイドからはワイドへのスライスがすごい。2ポイント連続してポイントを取れないので、結構ストレスの激しい戦いでした」
そのような心身のストレスが、通常以上のスピードで彼の体力を奪いもしたのだろう。第1セットを失い、第2セットは奪い返すも、この時点で「結構足が重くなってきた」という。綿貫にとっては、これが3度目のグランドスラム本戦。精神面も含めたペース配分も、これが54度目の本戦を誇る相手との経験の差だ。
予選から本戦に出場した過去2度のグランドスラムは、いずれも初戦を突破。ランキングで本戦インした今大会は、結果的には初の初戦敗退となった。
ただそれも、世界100位の壁を突破し、前哨戦でフェリックス・オジェ-アリアシムを破るなど知名度を上げてきたゆえでもある。
現にマナリノは、綿貫を以下のように評した。