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【テニスギア講座】テニスウェアは普通のシャツと何が違う? 快適なプレーをサポートする特有の機能に迫る<SMASH>

松尾高司

2023.10.14

かつてテニスの試合では「襟付きポロ」が当然であり、Tシャツスタイルはあくまで「練習着」だったが、今日ではプロも普通に丸首でプレーする。(C)Getty Images

かつてテニスの試合では「襟付きポロ」が当然であり、Tシャツスタイルはあくまで「練習着」だったが、今日ではプロも普通に丸首でプレーする。(C)Getty Images

 今回のテーマは「テニスウェア」です。普通のシャツよりもちょっとお高い価格設定のテニスウェアには、どんな付加価値があるのでしょう?

 現代テニスの誕生からおよそ150年。発祥当初の男性プレーヤーの姿は、モーニングコートにシルクハット。やがて白い開襟シャツにズボン、さらに半袖の襟付きポロシャツに短パンで大繁栄し、現代では丸首Tシャツにハーフパンツという具合に、どんどん軽快でラフなスタイルになってきています。

 テニスウェア史において、最もテニスウェアらしさがあったのが「襟付きポロシャツスタイル」ですが、昨今では大型テニスショップヘ行っても襟付きポロは見つけられず、ほぼ全てが「丸首Tシャツ型」。デザイン的にも、テニスウェアの方から「一般シャツ」に近付いていき、いまやパッと見では区別がつきません。テニスウェア業界では「普通のシャツを着てテニスする人が多すぎる」と嘆く声が多いですが、見た目を普通にしちゃったのは、業界側ですよね。

 でもテニスウェアには、「動きやすさ・楽さ」「ストレス削減」などの価値があるのです。
 
 テニスウェアの革新は、1990年代の「機能素材革命」から火が着きました。それまでのテニスウェアの生地素材といえば「綿」が常識で、化学繊維は「安物扱い」。

 ところが、化学繊維には特殊な機能を持たせることができます。特に吸汗速乾……いわゆるドライ機能採用ウェアは、それまでの「綿100%」をあっという間に駆逐しました。「綿」の肌触りや着心地よりも、サラサラと肌の上を滑るドライ素材がいいと判断されるようになったのです。

 吸汗速乾システムもどんどん進化しました。単に汗を外側に運ぶだけでなく、着るだけで冷感を得られる「クール素材」も登場します。

 こうしてテニスウェアをはじめとするスポーツウェアは進化しますが、似たような機能を備えた一般シャツが低価格で世に出回り始めると、テニスブランド全体が低迷期を迎え、打開策として、テニスウェアのデザインを一般シャツに寄せるようになります。外見では一般シャツなのかテニスウェアなのかの判別は不可能です。
 
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