1997年の会社創設以来、野球の楽天イーグルスをはじめJリーグ・ヴィッセル神戸の運営母体となり、2017年からはFCバルセロナや、NBAのゴールデンステート・ウォリアーズともビジネス提携を結んだ楽天株式会社。テニスでも2009年からジャパンオープンの冠スポンサーを務め、今年からは国別対抗戦"デビスカップ"のグローバルパートナーにも就任している。
スポーツ界でも急速に存在感と発言力を強めるITビジネス界の寵児は、スポーツにいかなる可能性を見いだし、何を志しているのだろうか? メディア&スポーツカンパニー・グローバルスポーツ事業のヴァイスプレジデント、ラフール・カダバコル氏に、そのビジョンを伺った。
――日本では楽天は、オンラインショッピングや旅行代理店として広く知られていますが、世界的にはいかがでしょう?
「確かに日本では、Eコマースが有名ですが、海外ではそれ以外の領域にまで拡張しています。例えばヨーロッパで最も大きいのは、Eコマースとコンテンツビジネス。"Rakuten TV"は近年大きな成功を収めており、市販のテレビのリモートコントロールに、"Rakuten TV"のボタンが付いている商品も多いのです」
「インターネット通話アプリの"Rakuten Viber"も、世界的にはとてもよく知られています。特に、ロシアやウクライナ、ベラルーシなどの東欧、中東諸国、北アフリカやインドなどの広域で人気を博しています。もちろんヨーロッパや北米でも普及しており、メンバー数は約13億人に達しています。
また北米には、"Ebates"という大手のキャッシュバックサービスの会社があるのですが、そこも現在は楽天の傘下で、"Rakuten"にリブランドして展開しています。このように楽天は、各国で様々なビジネスを展開しています」
――そのようにグローバルに展開する楽天が、スポーツビジネスを強化する理由は何でしょう?
「スポーツには、感情に強く訴える力があります。その意味でもブランドプロモーションに向いていますし、"パートナーシップ"という形を取るのに適していると言えるでしょう。
何より大きいのは、アスリートやスポーツ球団は、すでに確立されたイメージを持っていること。例えばFCバルセロナなら『革新的なプレースタイル』というイメージがありますよね。なのでバルサと提携することで、『この企業は、イノベーションがテーマなのだろう』と思ってもらえるでしょう。
さらに昨今ではメディア技術の発展により、スポーツはロゴをスタジアムに掲げる以外にも、たくさんのプロモート手法を取ることが可能です。テレビ放送にしても、リプレーがある。ドキュメンタリーのように、試合の裏側を見せることもできる。ファンに興味を抱いてもらえるポイントが、スポーツにはたくさんあるのです。
最後に、ファンと双方向性のある、いろんなゲーム形式のプロモーションが可能なこと。例えば今回のデビスカップでも、客席にスポンジボールを打ちこみ、キャッチした人が特典をもらえるというキャンペーンをやりました。あるいは、『バルサが勝った日に楽天市場で買い物をしたら、倍のポイントがもらえる!』というようなプロモーションです」
スポーツ界でも急速に存在感と発言力を強めるITビジネス界の寵児は、スポーツにいかなる可能性を見いだし、何を志しているのだろうか? メディア&スポーツカンパニー・グローバルスポーツ事業のヴァイスプレジデント、ラフール・カダバコル氏に、そのビジョンを伺った。
――日本では楽天は、オンラインショッピングや旅行代理店として広く知られていますが、世界的にはいかがでしょう?
「確かに日本では、Eコマースが有名ですが、海外ではそれ以外の領域にまで拡張しています。例えばヨーロッパで最も大きいのは、Eコマースとコンテンツビジネス。"Rakuten TV"は近年大きな成功を収めており、市販のテレビのリモートコントロールに、"Rakuten TV"のボタンが付いている商品も多いのです」
「インターネット通話アプリの"Rakuten Viber"も、世界的にはとてもよく知られています。特に、ロシアやウクライナ、ベラルーシなどの東欧、中東諸国、北アフリカやインドなどの広域で人気を博しています。もちろんヨーロッパや北米でも普及しており、メンバー数は約13億人に達しています。
また北米には、"Ebates"という大手のキャッシュバックサービスの会社があるのですが、そこも現在は楽天の傘下で、"Rakuten"にリブランドして展開しています。このように楽天は、各国で様々なビジネスを展開しています」
――そのようにグローバルに展開する楽天が、スポーツビジネスを強化する理由は何でしょう?
「スポーツには、感情に強く訴える力があります。その意味でもブランドプロモーションに向いていますし、"パートナーシップ"という形を取るのに適していると言えるでしょう。
何より大きいのは、アスリートやスポーツ球団は、すでに確立されたイメージを持っていること。例えばFCバルセロナなら『革新的なプレースタイル』というイメージがありますよね。なのでバルサと提携することで、『この企業は、イノベーションがテーマなのだろう』と思ってもらえるでしょう。
さらに昨今ではメディア技術の発展により、スポーツはロゴをスタジアムに掲げる以外にも、たくさんのプロモート手法を取ることが可能です。テレビ放送にしても、リプレーがある。ドキュメンタリーのように、試合の裏側を見せることもできる。ファンに興味を抱いてもらえるポイントが、スポーツにはたくさんあるのです。
最後に、ファンと双方向性のある、いろんなゲーム形式のプロモーションが可能なこと。例えば今回のデビスカップでも、客席にスポンジボールを打ちこみ、キャッチした人が特典をもらえるというキャンペーンをやりました。あるいは、『バルサが勝った日に楽天市場で買い物をしたら、倍のポイントがもらえる!』というようなプロモーションです」