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全豪オープン試合後に握手拒否の女子選手が理由を明かす!「相手から非常に直接的な脅迫を受けた」<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.01.23

女子ダブルス世界4位のリュドミラ・キチェノク(左)が、試合後にクリスティナ・ムラデノビッチ(右)との握手拒否の理由をSNSを通じて明かした。(C)Getty Images

 試合が終わればお互いの健闘を称え合う―、それはテニス競技でも同じだ。試合を終えたプレーヤーはネットを挟んで対戦相手と握手するのがマナーとされている。

 だが、試合中に嫌な思いをさせられたことを理由に握手を拒否して非難されている選手がいる。女子ダブルスの世界ランキング4位、リュドミラ・キチェノク(ウクライナ)である。

 事件は現在開催中のテニス四大大会「全豪オープン」の女子ダブルス3回戦で起きた。第5シードで参戦しているキチェノク/ハオ・チンチャン(台湾・同16位)は、第9シードのクリスティナ・ムラデノビッチ/ジャン・シューアイ(フランス・同29位/中国・同26位)と対戦。

 試合は第1セットから接戦となり、キチェノク組はタイブレークの末に6-7(3)で落とすと、続く第2セットもギアを上げた相手にペースを奪われて2-6と突き放されてストレートで敗れた。

 試合を終えてネットに近づく両チーム。普通ならばここで両者は握手をするが、キチェノクはジャン・シューアイとは握手をするものの、ムラデノビッチが差し出した右手は完全に無視。コートサイドのベンチへと足早に帰って行ったのである。

 試合後のオンコートインタビューを受けたムラデノビッチはこれを受けて「彼女の行為はスポーツマンシップに反するものね」と非難。これによりキチェノクは「礼儀知らずプレーヤー」として大バッシングを浴びることになった。
 
 収まる気配のない非難の声。すると試合後に無言を貫いていたキチェノクは「クリスティナ・ムラデノビッチ選手との全豪3回戦で起きた状況を明らかにしたい」と自身のインスタグラムを通じてメッセージを発信した。

「スポーツマンシップに欠けると公に非難されたけど、私は自分の言葉を述べたいと思う。試合中にテニスボールを誤って相手(ムラデノビッチ)に当ててしまったため、相手から非常に直接的な脅迫を受けた。私は何度も謝罪したけど許してもらえず、返ってきたのは『次は気をつけろ!』というキツイ言葉だった」

 そしてこう付け加えた。「試合終了の握手のようなリスペクトの行為は、言葉で相手を脅すような人にはふさわしくないと思っている、以上」

 ちなみに昨年の全豪オープンの女子ダブルス準々決勝でも、パートナーは違うもののキチェノクとムラデノビッチは対戦しており、その時はキチェノクが勝利。そして9月の全米オープンの女子ダブルス決勝でも両者は対戦し、その時もキチェノクが勝利している。もしかしたら、そうした対戦結果も今回の騒動の要因になっているのかもしれない。

構成●スマッシュ編集部

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【動画】試合終了後にムラデノビッチとの握手を拒否するキチェノク