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海外テニス

身長194cmを誇る日本テニス期待の18歳坂本怜!マイアミ・オープン初戦敗退も「明らかに良くなっている」と手応え<SMASH>

内田暁

2025.03.21

予選を経て初めてATP1000グレードの「マイアミ・オープン」本戦(写真)へと駒を進めた坂本怜。本戦では惜敗したものの「いい勝ちもあった」と自身の成長を実感している。(C)Getty Images

予選を経て初めてATP1000グレードの「マイアミ・オープン」本戦(写真)へと駒を進めた坂本怜。本戦では惜敗したものの「いい勝ちもあった」と自身の成長を実感している。(C)Getty Images

「プラス要素しかない、素晴らしい1週間だったと思います」

 朴訥な語り口ながら、一語一語に想いを込めて、坂本怜が振り返った。昨年の全豪オープンジュニアを制した18歳は、主催者推薦を得て、「マイアミ・オープン」(3月19日~30日/アメリカ・マイアミ/ハードコート/ATP1000)予選に出場。

 初戦で世界ランキング120位のカミル・マイクシャク(ポーランド)を、同2回戦では95位のジェームズ・ダックワース(オーストラリア)を破って本戦の切符を勝ち取り、その地位に自分が相応しいことを証明した。

 とりわけ2回戦では、実に20本のサービスエースを記録。76%の高確率でファーストサービスを入れ、そのうち88%をポイントにつなげた。ブレークポイントすら与えぬ完璧に近いサービスゲームで相手に圧力をかけ、重要な局面でギアを上げポイントを奪う。7-5、7-6(5)のスコアは、ビッグサーバーのプラン完遂を示す数字だ。

 迎えた本戦1回戦で坂本を待ち構えていたのは、41位のアレクサンドル・ミュラー(フランス)。今年1月の香港オープンで、錦織圭を決勝で破りツアー初タイトルを得た28歳である。
 
 その実力者相手にも、坂本は堂々渡り合った。気合いの声を上げてボールを叩き、果敢にウイナーを狙う華やかなテニスは、観る者を引き込み味方につけた。第2セットでは、10度もデュースを重ねた末にゲームをキープし、大歓声を全身に浴びた。

 結果的には、両セット共にゲームカウント4-5からブレークを許し、4-6、4-6の敗戦。試合運びとリターン力では、相手に一日の長があっただろう。

 初めて出場したATPマスターズ1000カテゴリー(四大大会に次ぐグレード)の大会で、予選で得た2つの勝利と、本戦での健闘。その結果を坂本が喜んだのは、自分の成長と取り組みの結実を実感できたからだ。

「普通にいい勝ちも2つありましたし、テニスの部分で考えても、明らかに良くなっているんで」

 その「明らかに良くなっている」点について、坂本は次のように語る。
 
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