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海外テニス

身長194cmを誇る日本テニス期待の18歳坂本怜!マイアミ・オープン初戦敗退も「明らかに良くなっている」と手応え<SMASH>

内田暁

2025.03.21

マイアミデビュー(写真)を飾った期待の18歳は、新コーチの下でさらなる進化を遂げるべく取り組んでいる。(C)Getty Images

マイアミデビュー(写真)を飾った期待の18歳は、新コーチの下でさらなる進化を遂げるべく取り組んでいる。(C)Getty Images

「自分的に、ちょっとずつなんですけど、プレーの再現性が高いというか、シーズンを通して安定してできるようなプレーが増えている。ラリー戦になった時、今まではすごく軌道が低いのが、僕のショットだったと思います。それが今は、フォアで前より軌道の高いボールを使えるようになった。まだまだですけど、回転をかけ軌道を上げて打ち合えるようになったと思います」

 そのようなボールを “再現性高く”打つことで、ラリー戦での選択肢と戦略性が増す。

「今までは、ただただ速いボールでポイントを取ることしか考えてなかったんだなと、自分で気付き始めて。その点はこの2週間くらいで、すごく成長できたと思います」

そう言い彼は、幾分背筋を伸ばした。

 それらの成長の背景には、新たなコーチの存在もあるようだ。昨年末から坂本は、イタリアのフェデリコ・リッチに師事し始めた。リッチは、元世界13位のヤルコ・ニエミネンや、最近では最高37位のエミル・ルースブオリも指導した、ツアー帯同経験豊富な指導者。その熟練のコーチとの取り組みの内訳を、坂本は「とにかくベーシックなこと」だと明かす。
 
「サーブの前のモーションを変えたり、フォアのテイクバックのテクニックもちょっと変えたり。本当に基礎のフットワークの部分とか、さっき言ったような、一発のショットだけに頼らず組み立てたりというのも、取り組んでいることではあります。ジュニアからプロに変わる時に、本当に一からやってる感じです」

 坂本は、昨年9月の全米オープンジュニア・ダブルス優勝を手土産に、ジュニアは卒業しプロ転向。今季はプロとして開幕を迎えた、初めてのシーズンとなる。

 全豪ジュニアを制した昨年1月は、ラケットを叩きつけたことを反省し頭を丸めてから日が浅く、坊主刈りに近い短髪だった。今はやや伸びた髪を切り揃え、語る言葉も理路整然としている。テニスの技術のみならず、心身の大きな成長をも示した、194cmの大器のマイアミ・オープンデビューだった。

 なお、坂本はダブルスでも出場。現地時間3月21日に初戦が行なわれる予定だ。

現地取材・文●内田暁

【画像】坂本のプロ参戦を記念して国際テニス連盟が公開したジュニア時代の功績

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