先日行なわれた男子テニスツアーのマスターズ1000シリーズ「マイアミ・オープン」(3月18日~30日/アメリカ・マイアミ/ハードコート)のシングルスで、準優勝に終わった元世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア/現5位)が試合後の記者会見に出席。懸念されている右目の問題を言い訳にせず、決勝で敗れた19歳の新星ヤクブ・メンシク(チェコ/大会時54位/現24位)を手放しに称賛した。
2月に出場した「カタール・オープン」(ATP500)と3月初めに参戦した「BNPパリバ・オープン」(ATP1000)の2大会連続で初戦敗退を喫していた37歳のジョコビッチ。それでも今回の「マイアミ・オープン」でようやく調子を取り戻し、1セットも落とさずに決勝へと駒を進めた。
しかし最後は快進撃を見せてきた急成長株のメンシクに6-7(4)、6-7(4)で敗戦。史上最多7度目のマイアミ優勝を逃すとともに、ロジャー・フェデラー(スイス/元1位)とジミー・コナーズ(アメリカ/元1位)に続く節目のツアー100勝もお預けとなった。
昨年10月の「ロレックス上海マスターズ」(ATP1000)準々決勝ではメンシクにフルセットで勝利していたジョコビッチだったが、今回はリベンジを許す格好となってしまった。会見では前回よりもメンシクのサービスの質が高かったとし、反対に自身のプレーレベルは満足のいくものではなかったと評した。
「彼(メンシク)のサービスは上海でも本当に良かったが、今回はさらに良かったと思う。試合の展開は前回と似たような感じだったと思うが、僕のレベルはあの時ほどではなかった」
実は決勝が始まる直前、ジョコビッチの右目が腫れている画像がSNS上で拡散され、彼のコンディションは明らかに万全ではなかった。試合中もしきりに目薬を差していたとのことだ。
しかしそれについて問われたジョコビッチは「いくつか理由はあるけど、本当に話したくない。今日はただただ勝者を祝福したい。負けたことへの言い訳はしたくない」と回答。その上で過去に自身が母国セルビアで運営するテニスアカデミー「ノバク・テニスセンター」に招待したことがあるというメンシクの成長ぶりを改めてこう称えた。
「彼はベオグラード(セルビアの首都)の私のクラブでトレーニングしていたが、彼の成長と進化は本当に素晴らしいことで、驚くべきことでもある。私は3~4年前から、彼が世界のトップ選手の一人になるとわかっていた。彼が潜在能力を発揮していることがとてもうれしい。彼は完璧なプレーができるからね。
彼のサービスはパワフルかつ正確で、とても素晴らしい。ファーストサービスで多くのフリーポイントを獲得できる。バックハンドも同様にレベルが高い。フォアハンドに関してもかなり上達しているし、背が高くて体格の大きい選手としては、スライディングや動きも上手だ。もちろん、まだ上達できると思う。今後も(ツアーで)彼の活躍を見ることになるだろうね」
ただジョコビッチも苦戦が続いていた中で見事な立て直しを見せ、再起の予感を漂わせた。大台のツアー100勝を手にする日もそう遠くはないだろう。
文●中村光佑
【動画】メンシクVSジョコビッチの「マイアミ・オープン」決勝ハイライト
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しかし最後は快進撃を見せてきた急成長株のメンシクに6-7(4)、6-7(4)で敗戦。史上最多7度目のマイアミ優勝を逃すとともに、ロジャー・フェデラー(スイス/元1位)とジミー・コナーズ(アメリカ/元1位)に続く節目のツアー100勝もお預けとなった。
昨年10月の「ロレックス上海マスターズ」(ATP1000)準々決勝ではメンシクにフルセットで勝利していたジョコビッチだったが、今回はリベンジを許す格好となってしまった。会見では前回よりもメンシクのサービスの質が高かったとし、反対に自身のプレーレベルは満足のいくものではなかったと評した。
「彼(メンシク)のサービスは上海でも本当に良かったが、今回はさらに良かったと思う。試合の展開は前回と似たような感じだったと思うが、僕のレベルはあの時ほどではなかった」
実は決勝が始まる直前、ジョコビッチの右目が腫れている画像がSNS上で拡散され、彼のコンディションは明らかに万全ではなかった。試合中もしきりに目薬を差していたとのことだ。
しかしそれについて問われたジョコビッチは「いくつか理由はあるけど、本当に話したくない。今日はただただ勝者を祝福したい。負けたことへの言い訳はしたくない」と回答。その上で過去に自身が母国セルビアで運営するテニスアカデミー「ノバク・テニスセンター」に招待したことがあるというメンシクの成長ぶりを改めてこう称えた。
「彼はベオグラード(セルビアの首都)の私のクラブでトレーニングしていたが、彼の成長と進化は本当に素晴らしいことで、驚くべきことでもある。私は3~4年前から、彼が世界のトップ選手の一人になるとわかっていた。彼が潜在能力を発揮していることがとてもうれしい。彼は完璧なプレーができるからね。
彼のサービスはパワフルかつ正確で、とても素晴らしい。ファーストサービスで多くのフリーポイントを獲得できる。バックハンドも同様にレベルが高い。フォアハンドに関してもかなり上達しているし、背が高くて体格の大きい選手としては、スライディングや動きも上手だ。もちろん、まだ上達できると思う。今後も(ツアーで)彼の活躍を見ることになるだろうね」
ただジョコビッチも苦戦が続いていた中で見事な立て直しを見せ、再起の予感を漂わせた。大台のツアー100勝を手にする日もそう遠くはないだろう。
文●中村光佑
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