海外テニス

錦織圭、降雨順延のジュネーブOP2回戦は再開直前に腰痛で棄権…。懸念される全仏への影響<SMASH>

中村光佑

2025.05.22

新星ティエンを破り、実力者のハチャノフとも互角に渡り合っていた錦織だが、腰痛のためジュネーブOP2回戦を棄権した(※写真は4月の大会)。(C)Getty Images

 非常に残念なニュースである。現在行なわれている男子テニスツアーのATP250シリーズ「ゴネ・ジュネーブ・オープン」(5月18日~24日/スイス・ジュネーブ/クレーコート)のシングルスで初戦を突破していた元世界ランキング4位の錦織圭(現62位)が、雨天順延により現地21日に再開予定だったカレン・ハチャノフ(ロシア/元8位/現24位)との2回戦を腰痛により棄権し、ベスト8進出を逃した。

 35歳の錦織は4月下旬の「ムチュア・マドリード・オープン」(ATP1000)で2回戦敗退を喫すと、その直後に出場予定だった下部大会「ミレニアム・エストリル・オープン」(CH175)と先週の「イタリア国際」(ATP1000)を立て続けに欠場。今大会が約1カ月ぶりの公式戦出場となった。現地19日の1回戦では19歳の期待の新星ラーナー・ティエン(アメリカ/67位)に4-6、6-4、6-4で逆転勝ちし、2回戦へ駒を進めていた。

 錦織の2回戦の相手は、これまでにツアー7勝を挙げ、全四大大会でベスト8入りを経験している28歳の名手ハチャノフ。両者は今回が8度目の顔合わせで、ここまでは錦織が5勝2敗とリード。直近では今年1月の香港オープン(ATP250)2回戦で対戦しており、この時も錦織が4-6、6-3、7-5で勝利している。
 
 現地20日夕方に始まった試合は錦織が立ち上がりから正確なリターンと伝家の宝刀バックハンド・ダウンザラインを軸にポイントを重ね、開始直後の第1ゲームでいきなりブレークに成功する。次のゲームでブレークポイントをセーブして2-0としたが、ここで降雨により約1時間半の中断。再開後も質の高いプレーを続けていた錦織だったが、4-3からブレークバックを許すと、セット終盤の第12ゲームでもサービスダウンし、接戦の末に第1セットを落とした。

 それでも錦織はすぐに気持ちを切り替え、第2セットも第1ゲームでハチャノフのサービスをブレーク。その後も錦織はストローク戦で主導権を握り、第7ゲームで再びブレークを奪って5-2とリードを広げる。しかしここで再び雨天に見舞われ、そのまま翌日に順延となった。

 試合は日本時間21日20時以降に再開を予定していたが、再開直前に錦織が腰痛を理由に棄権を表明し、8強入りはならず。次戦は間もなく開幕する四大大会「全仏オープン」(5月25日~6月8日/フランス・パリ)となるが、ケガの状態が非常に心配される。とにかく今は錦織の早期回復を願うばかりだ。

文●中村光佑

【動画】ジュネーブOP2日目ハイライト/降雨順延するまでの錦織対ハチャノフ戦の模様(5分30秒頃より)

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【動画】ジュネーブOP2日目ハイライト/降雨順延するまでの錦織対ハチャノフ戦の模様(5分30秒頃より)