現在行なわれている男子テニスツアー公式戦「テラ・ウォルトマン・オープン」(6月16日~22日/ドイツ・ハーレ/グラスコート/ATP500)に出場している世界ランキング11位のダニール・メドベージェフ(ロシア)がツアー通算400勝を達成。試合後にはATP(男子プロテニス協会)のインタビューでこれまでのキャリアを振り返り、"印象に残っている試合"について語った。
今大会が芝シーズン2戦目となった29歳のメドベージェフは、1回戦でダニエル・アルトマイヤー(ドイツ/52位)を下すと、18日の2回戦ではカンタン・ハリス(フランス/48位)に6-2、7-5で勝利し、節目の記録に到達した。
自分のテニスキャリアは「小さな瞬間の積み重ね」で成り立っていると語るメドベージェフは、過去を振り返りながらこう続ける。「一つひとつの勝利はそれだけでは大きな意味を持たないかもしれないが、そういう勝利がなかったら、たぶん初タイトルには届かなかったし、今のキャリアもなかったかもしれない」
元世界ランキング1位で、これまでにツアー20勝を挙げているメドベージェフは、特に印象に残っている勝利として、2021年「全米オープン」決勝でノバク・ジョコビッチ(セルビア/現5位)を破って四大大会初優勝を飾った一戦を挙げる。ただし、それだけに絞るのは難しいとも語った。
「印象的な勝利を1つだけ選ぶならノバク(ジョコビッチ)を倒して全米オープンを制した時だと思う。自分にとって唯一のグランドスラム(四大大会)タイトルだからね。でも、別の意味で大きかった勝利も20試合ぐらいは簡単に挙げられる」
その1つとして挙げたのが、21年「カナダ・マスターズ」(トロント/ハード)準々決勝のフベルト・フルカチュ(ポーランド/現29位)戦だ。「第1セットは彼のプレーが素晴らしく、自分は何もできなかった」が、第2セット以降は立て直し、2-6、7-6(6)、7-6(5)で逆転勝ち。そのまま大会を制し、全米オープン制覇へとつながる自信を得たという。
また16年の「リベマ・オープン」(オランダ・スヘルトーヘンボス/芝/ATP250)でオラシオ・ゼバリョス(アルゼンチン/元39位)を6-3、6-1で破ってツアー初勝利を挙げた時のことも鮮明に覚えていると言い、そこでの裏話をこう明かしている。
「ゼバリョス本人があの試合のことを僕に話してくれたのを覚えている。彼はちょうど全仏オープンを終えたばかりで、クレーから芝への切り替えが難しかったらしい。彼は『世界250位ぐらいの若い選手が相手か。これは楽勝だな』みたいに思っていたらしいけど、結果は僕が完勝で、面白かったよ。僕はとても若かったから、すごくアドレナリンが出ていたし、感情も高ぶって、とにかくうれしかったのを覚えている」
若くから男子ツアーを牽引してきたメドベージェフには、今後も"印象的な勝利"を刻んでいってほしい。それがやがて、彼のさらなる伝説を作ることになるはずだ。
文●中村光佑
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今大会が芝シーズン2戦目となった29歳のメドベージェフは、1回戦でダニエル・アルトマイヤー(ドイツ/52位)を下すと、18日の2回戦ではカンタン・ハリス(フランス/48位)に6-2、7-5で勝利し、節目の記録に到達した。
自分のテニスキャリアは「小さな瞬間の積み重ね」で成り立っていると語るメドベージェフは、過去を振り返りながらこう続ける。「一つひとつの勝利はそれだけでは大きな意味を持たないかもしれないが、そういう勝利がなかったら、たぶん初タイトルには届かなかったし、今のキャリアもなかったかもしれない」
元世界ランキング1位で、これまでにツアー20勝を挙げているメドベージェフは、特に印象に残っている勝利として、2021年「全米オープン」決勝でノバク・ジョコビッチ(セルビア/現5位)を破って四大大会初優勝を飾った一戦を挙げる。ただし、それだけに絞るのは難しいとも語った。
「印象的な勝利を1つだけ選ぶならノバク(ジョコビッチ)を倒して全米オープンを制した時だと思う。自分にとって唯一のグランドスラム(四大大会)タイトルだからね。でも、別の意味で大きかった勝利も20試合ぐらいは簡単に挙げられる」
その1つとして挙げたのが、21年「カナダ・マスターズ」(トロント/ハード)準々決勝のフベルト・フルカチュ(ポーランド/現29位)戦だ。「第1セットは彼のプレーが素晴らしく、自分は何もできなかった」が、第2セット以降は立て直し、2-6、7-6(6)、7-6(5)で逆転勝ち。そのまま大会を制し、全米オープン制覇へとつながる自信を得たという。
また16年の「リベマ・オープン」(オランダ・スヘルトーヘンボス/芝/ATP250)でオラシオ・ゼバリョス(アルゼンチン/元39位)を6-3、6-1で破ってツアー初勝利を挙げた時のことも鮮明に覚えていると言い、そこでの裏話をこう明かしている。
「ゼバリョス本人があの試合のことを僕に話してくれたのを覚えている。彼はちょうど全仏オープンを終えたばかりで、クレーから芝への切り替えが難しかったらしい。彼は『世界250位ぐらいの若い選手が相手か。これは楽勝だな』みたいに思っていたらしいけど、結果は僕が完勝で、面白かったよ。僕はとても若かったから、すごくアドレナリンが出ていたし、感情も高ぶって、とにかくうれしかったのを覚えている」
若くから男子ツアーを牽引してきたメドベージェフには、今後も"印象的な勝利"を刻んでいってほしい。それがやがて、彼のさらなる伝説を作ることになるはずだ。
文●中村光佑
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