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海外テニス

ウインブルドンで快走中の世界王者シナー、全仏オープン決勝敗退の悪影響について「そんなものはない」と完全否定<SMASH>

中村光佑

2025.07.06

全仏決勝では優勝目前の状態から逆転負けを喫したシナーだが、敗戦による悪影響を受けることなく現在開催中のウインブルドンで勝利を重ねている。(C)Getty Images

全仏決勝では優勝目前の状態から逆転負けを喫したシナーだが、敗戦による悪影響を受けることなく現在開催中のウインブルドンで勝利を重ねている。(C)Getty Images

 先月開催のテニス四大大会「全仏オープン」(フランス・パリ/クレーコート)決勝で、同世代のライバルであるカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランキング2位/22歳)を相手に2セットアップかつ3本のチャンピオンシップポイントを握ったところから大逆転負けを喫した23歳の若き王者ヤニック・シナー(イタリア/同1位)。

 ただし、現在開催中の四大大会「ウインブルドン」(6月30日~7月13日/イギリス・ロンドン/芝コート)ではパリでの痛恨の敗戦を引きずっている様子は全くなく、非常に順調な勝ち上がりを見せている。

 シナーがウインブルドンに出場するのは5年連続5度目。2023年はベスト4に進出しており、今大会もシード勢の敗退が相次ぐ中、ルカ・ナルディ(イタリア/同95位)、アレクサンダー・ブキッチ(オーストラリア/同93位)、ペドロ・マルティネス(スペイン/同52位)にいずれもストレートで快勝し16強入り。3試合で落としたゲーム数はわずか17で、これは1972年のヤン・コデシュ(チェコ/元4位)以来の記録である。

 だからこそシナーはマルティネス戦後の記者会見で「全仏決勝の敗戦を引きずったまま、ネガティブな気持ちでウインブルドンを迎えたという感覚はあったか?」と問われた際、少々困惑した様子だった。
 
「ネガティブな感情ってどういうこと?そんなものはないよ。今回はまた新しい大会だし、全く異なるグランドスラム(四大大会)で、サーフェス(コートの種類)も違う。自分のプレーレベルに不安はないし、たった一つの敗戦がそんなに長く影響するとも思っていないよ」

 その上で今は“テニスの聖地”でのプレーを心から楽しんでいると明かし、次戦以降の意気込みをこう示す。

「ここではまた新たなチャンスがある。自分のテニスが良ければ、きっと先まで進めるだろう。もしかしたら次の試合で負けるかもしれないし、結果はどうなるかわからないけど、そんなことは気にしていない」

「今ここにいられることが本当にうれしい。ウインブルドンという特別な舞台に立てているのは幸せなことだし、テニスをプレーするのにこれ以上ないくらい素晴らしい場所だと思う。この大会に向けてしっかり準備もしてきたし、あとは自分がどう戦うか、どこまで勝ち進めるか試してみたい」

 過去はもう振り返らない――若き王者の視線は、聖地ウインブルドンの頂点だけを見据えている。

文●中村光佑

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