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海外テニス

ウインブルドン初優勝のシナー!コーチ陣が全仏での惜敗からの“切り替え力”を「稀有な資質」と賛辞<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.07.14

全仏の雪辱を果たしたシナー(左)に、コーチのケーヒル氏(中央)とバグノッツィ氏(右)が称賛の言葉を送った。(C)Getty Images

全仏の雪辱を果たしたシナー(左)に、コーチのケーヒル氏(中央)とバグノッツィ氏(右)が称賛の言葉を送った。(C)Getty Images

 テニス四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/芝コート)の男子シングルス決勝で、世界ランキング1位のヤニック・シナー(イタリア)が、同2位のカルロス・アルカラス(スペイン)を逆転で下して念願の初優勝を果たした。コーチを務めるダレン・ケーヒル氏(オーストラリア)とシモーネ・バグノッツィ氏(イタリア)は、勝因の1つにシナーの“切り替えのうまさ”を指摘している。

 コーチ陣がまず言及したのは、「全仏オープン」での悔しい敗戦をどう処理したか。わずか5週間前、今回と同じくアルカラスと対峙したシナーは、2セットアップし、その後チャンピオンシップポイントを3本握りながらも、痛恨の逆転負けを喫した。5時間29分の激闘の末、初優勝を取り逃してしまった。

 バグノッツィ氏は全仏後のチームを振り返り、目の当たりにしたシナーの強さについて語っており、ATP公式サイトでコメントが紹介されている。

「パリの後には厳しいものがあったけれど、チームでたくさん話し合った。僕らは、パリで彼が見せたプレーを本当に誇りに思っているという話をした。ここには良い大会にするという目的を持って来た。大会のスタートは順調だった。前週にとても良い練習ができていたから、ここで良い大会にできるという自信があった。

 でも間違いなく、彼のメンタルの強さは本当にすごい。僕らは、毎日正しいメンタリティと良い姿勢でコートに立つような選手と一緒に働けて幸運だよ」
 
 一方のケーヒル氏は、今大会の4回戦に触れた。第1セットでヒジを負傷したシナーが、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/同21位)に2セットを先取された試合だ。しかし第3セット途中で相手が負傷棄権したため勝利が転がり込んだ。この試合後、ケーヒル氏は運で勝ち上がったことを忘れ、次戦に向かおうとシナーに話したという。

「僕らは彼に繰り返し伝えていた。男子のグランドスラムは5セットマッチを7試合戦うものだ。誰だって、何かしらのつまずきはある。ケガだったり、ちょっとした運だったり、あるいは序盤のラウンドでのピンチをなんとか切り抜けたりする。

 だから、それをそのまま受け止めて、脇に置いておけ。大事なのは、次の相手に集中すること。次の相手に勝てば、また次があるし、それを最大限に生かせる。彼はそういうことができる。全仏で敗れた時と同じように向き合ったんだ」

 そして、改めて全仏後の切り替えを賛えた。

「彼はあの時、キャリアの中で最も良いクレーでの試合をした。テニス選手として成長しているとわかって、でもそれを脇に置き、次に集中することができた。本当に稀有な資質だと思う」

 パリでの惜敗からロンドンでの勝利へ。シナーの精神的な対応力が、栄冠への鍵となった。

構成●スマッシュ編集部

【動画】シナーVSアルカラスの「ウインブルドン」決勝ハイライト

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