今年の「ウインブルドン」男子シングルス準決勝。ノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランキング6位)は、ヤニック・シナー(イタリア/同1位)にストレートで敗れた。前人未到の四大大会25勝目を目指す38歳にとって、敗戦の内容と3-6、3-6、4-6のスコアは、大きなショックとなったに違いない。
いまや男子テニスの“2強時代”を形成するシナー&カルロス・アルカラス(スペイン)との距離は、大きく開いてしまったのか。あるいは8月24日開幕の「全米オープン」で再び彼らに追いつき、タイトルを加えることはできるのか。
史上最多ツアー109勝を誇る名手ジミー・コナーズ(アメリカ/72歳)が、自身のポッドキャストでジョコビッチへの期待を語っている。
コナーズがまず指摘したのは、「全米オープン」でも予想されるドローの厳しさだ。
「トップ4シードの外にいるということは、準々決勝でシナーやアルカラスと当たる可能性があるということだ。2人と連続して戦う可能性もあり、それは彼にとって厳しいことだ。まあ、誰にとってもそうだが。でも特に37歳とか38歳の選手にとってはなおさらだ」
ジョコビッチが準決勝で敗れた「ウインブルドン」は、決勝カードが約1カ月前の「全仏オープン」と同じ顔合わせとなり、今度はシナーがアルカラスに雪辱を果たした。2人のいずれかが優勝する流れは、これで7大会連続だ。だがその直前、2023年シーズンの四大大会で3冠を果たしたのは、ジョコビッチだった。
コナーズは元王者への期待を失っていない。自身も39歳で全米ベスト4入りし、40歳までシーズンフル参戦した彼らしい視点でこう続けた。
「でも私は彼がもう終わったとは思っていない。勇気がある者は、どんな時も勇気がある。そして時には、その勇気が表に出てくるものだ。それにね、やるべきところで一発決めるほど気持ちいいことはないんだ」
そして、ジョコビッチの気持ちを代弁するかのように語る。
「彼はウインブルドンでの優勝を望んでいたはずだし、あの準決勝の敗戦は、彼にとって気持ちの良いものではなかった。ストレートで敗れるなんて、滅多にないことだ。彼本来のテニスじゃないんだ。本当にそう思うよ。彼は全米オープンで、何か秘策を繰り出してくるかもしれない。それが多くの人を驚かせることになるだろうし、それを目にできたら最高だね」
実際、ジョコビッチは「今日でウインブルドンでのキャリアを終わらせるつもりはない。だから、少なくともあと一度は必ず戻ってきて、センターコートでプレーするつもりだ」とキャリア続行への強い意思を語った。
全米前哨戦のマスターズ2大会(トロント、シンシナティ)への出場についてはまだ明言していないが、まずは「全米オープン」でのタイトル奪還に向け準備を進めていくはずだ。
構成●スマッシュ編集部
【画像】ジョコビッチほか、「ウインブルドン2025」を戦った男子トップ選手たち
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コナーズがまず指摘したのは、「全米オープン」でも予想されるドローの厳しさだ。
「トップ4シードの外にいるということは、準々決勝でシナーやアルカラスと当たる可能性があるということだ。2人と連続して戦う可能性もあり、それは彼にとって厳しいことだ。まあ、誰にとってもそうだが。でも特に37歳とか38歳の選手にとってはなおさらだ」
ジョコビッチが準決勝で敗れた「ウインブルドン」は、決勝カードが約1カ月前の「全仏オープン」と同じ顔合わせとなり、今度はシナーがアルカラスに雪辱を果たした。2人のいずれかが優勝する流れは、これで7大会連続だ。だがその直前、2023年シーズンの四大大会で3冠を果たしたのは、ジョコビッチだった。
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「でも私は彼がもう終わったとは思っていない。勇気がある者は、どんな時も勇気がある。そして時には、その勇気が表に出てくるものだ。それにね、やるべきところで一発決めるほど気持ちいいことはないんだ」
そして、ジョコビッチの気持ちを代弁するかのように語る。
「彼はウインブルドンでの優勝を望んでいたはずだし、あの準決勝の敗戦は、彼にとって気持ちの良いものではなかった。ストレートで敗れるなんて、滅多にないことだ。彼本来のテニスじゃないんだ。本当にそう思うよ。彼は全米オープンで、何か秘策を繰り出してくるかもしれない。それが多くの人を驚かせることになるだろうし、それを目にできたら最高だね」
実際、ジョコビッチは「今日でウインブルドンでのキャリアを終わらせるつもりはない。だから、少なくともあと一度は必ず戻ってきて、センターコートでプレーするつもりだ」とキャリア続行への強い意思を語った。
全米前哨戦のマスターズ2大会(トロント、シンシナティ)への出場についてはまだ明言していないが、まずは「全米オープン」でのタイトル奪還に向け準備を進めていくはずだ。
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