4月末の、大阪市・靭テニス公園――。スタッフウェアに身を包み、オフィスとコート間をせわしなく駆ける彼は、ともすると他の大会関係者たちに紛れ、見逃しそうになる。だが、日に焼けた顔と鍛えられた体躯は、やはり只者ではないオーラを放っていた。
内山靖崇は、ATPランキング最高78位、現在226位(25年7月21日付)の内山靖崇につける日本男子テニスの現役トッププレーヤー。そして、ITF男子ワールドテニスツアー・M15「BLUE SIX OPEN」の主催者でもある。
2025年現時点で、内山が主催する日本国内大会は、実に6つを数える。2つは、前述した大阪市開催の「BLUE SIX OPEN」2大会。さらに6月末から7月中旬にかけ、東京で開催していた「BLUE SIX OPEN」2大会。そして8月末に、札幌市で開催予定の「UCHIYAMA CUP」(ITF M25)2大会である。いずれも、同会場での2週連続開催。さらには、内山の志しに共感した元選手らが運営スタッフに多くいるのも特徴だ。
内山が、自らが主催者・トーナメントディレクターとして最初に大会を立ち上げたのは、コロナ禍の2021年。当時、『日本男子テニス選手会』会長だった彼は、「選手の声を現場に届けるためにも、現役のうちに大会運営に携わりたい」との思いを抱いた。世界に目を向ければ、トミー・ハースやフィリシアーノ・ロペス、ジェレミー・シャルディら現役選手がトーナメントディレクターを務め、選手目線での大会運営がトレンドだった時分。対して日本では、そのような前例はないのが当時の現状。
「だったら、自分で大会を作ろう」
そのような情熱が、スタート地点の熱源だ。
いざ大会新設に動き出すと、多角的な目的意識や理念、願いが盛り込まれていった。
開催地は、自身の出身地である札幌市。
「自分が子どもの頃に、札幌でプロの試合を見て、『プロ選手ってすごいな、自分も将来プロになりたいな』と強く思った幼少期の体験があった。似たような機会やきっかけを、北海道の子たちに与えたいというのが、大きなきっかけではありました」
そのような普及への思いが、一つ。
次に大きいのが、実際にプロとして世界を目指す若手への、足掛かりの作成だ。
「選手会として日本の選手たちの現状を聞いていた時、コロナ禍でアジア圏の試合が少なくなり、ランキングポイントを取るのも大変だという声をよく耳にしました。円安も進んで、海外遠征のコストも大きくなる。そういう話を多く聞く中で、『だったら、日本に大会を増やしていきたい』というのも、次のきっかけになりました」
2021年の第1回大会は、コロナ禍で国際大会開催が困難だったため、日本国内の賞金大会として発足。そこでノウハウ獲得や地元とのコネクションも強めた後、翌年からはITFフューチャーズ(賞金総額1,5000ドル)として、新たなスタートを切った。
内山靖崇は、ATPランキング最高78位、現在226位(25年7月21日付)の内山靖崇につける日本男子テニスの現役トッププレーヤー。そして、ITF男子ワールドテニスツアー・M15「BLUE SIX OPEN」の主催者でもある。
2025年現時点で、内山が主催する日本国内大会は、実に6つを数える。2つは、前述した大阪市開催の「BLUE SIX OPEN」2大会。さらに6月末から7月中旬にかけ、東京で開催していた「BLUE SIX OPEN」2大会。そして8月末に、札幌市で開催予定の「UCHIYAMA CUP」(ITF M25)2大会である。いずれも、同会場での2週連続開催。さらには、内山の志しに共感した元選手らが運営スタッフに多くいるのも特徴だ。
内山が、自らが主催者・トーナメントディレクターとして最初に大会を立ち上げたのは、コロナ禍の2021年。当時、『日本男子テニス選手会』会長だった彼は、「選手の声を現場に届けるためにも、現役のうちに大会運営に携わりたい」との思いを抱いた。世界に目を向ければ、トミー・ハースやフィリシアーノ・ロペス、ジェレミー・シャルディら現役選手がトーナメントディレクターを務め、選手目線での大会運営がトレンドだった時分。対して日本では、そのような前例はないのが当時の現状。
「だったら、自分で大会を作ろう」
そのような情熱が、スタート地点の熱源だ。
いざ大会新設に動き出すと、多角的な目的意識や理念、願いが盛り込まれていった。
開催地は、自身の出身地である札幌市。
「自分が子どもの頃に、札幌でプロの試合を見て、『プロ選手ってすごいな、自分も将来プロになりたいな』と強く思った幼少期の体験があった。似たような機会やきっかけを、北海道の子たちに与えたいというのが、大きなきっかけではありました」
そのような普及への思いが、一つ。
次に大きいのが、実際にプロとして世界を目指す若手への、足掛かりの作成だ。
「選手会として日本の選手たちの現状を聞いていた時、コロナ禍でアジア圏の試合が少なくなり、ランキングポイントを取るのも大変だという声をよく耳にしました。円安も進んで、海外遠征のコストも大きくなる。そういう話を多く聞く中で、『だったら、日本に大会を増やしていきたい』というのも、次のきっかけになりました」
2021年の第1回大会は、コロナ禍で国際大会開催が困難だったため、日本国内の賞金大会として発足。そこでノウハウ獲得や地元とのコネクションも強めた後、翌年からはITFフューチャーズ(賞金総額1,5000ドル)として、新たなスタートを切った。
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