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海外テニス

フェデラーとピケの和解はあるか?日本開催は…?新フォーマット「ワールドカップ型デビスカップ」の課題

内田暁

2019.11.28

デビスカップの改革と運営にかかわる投資会社代表の現役サッカー選手、ジェラール・ピケ(右)。妻で歌手のシャキーラは決勝戦前のセレモニーに登場した(左)。(C)Getty Images

デビスカップの改革と運営にかかわる投資会社代表の現役サッカー選手、ジェラール・ピケ(右)。妻で歌手のシャキーラは決勝戦前のセレモニーに登場した(左)。(C)Getty Images

 選手評議会の会長でもあるジョコビッチも、ナダルのこの意見に全面的に同調する。さらには、2つの大会が統合された後の開催時期としては、「最も理想的なのは、全米オープン後の9月後半だろう」と指摘した。

 すると、ここでまた新たな問題が噴出する。全米オープン後の時期には、ロジャー・フェデラーと彼の所属エージェントが主催するもうひとつのチーム戦、レーバーカップが開催されているからだ。

 “ヨーロッパ代表vs世界代表”の対立構造で競われるこの大会は、わずか2年前の発足ながら大盛況を収め、選手やファンの間でも瞬く間に認知された。しかもフェデラーは今回のデビスカップと同時期に、アレクサンダー・ズベレフを伴い中南米でエキジビション行脚を行ない、メキシコシティで42,000人を動員するなど、改めてその絶対的な人気と存在感を世間に知らしめている。

 果たして今後、フェデラーがいかなる動きを見せるのか――?

 それは、デビスカップやATPカップの在り方にも大きな影響を及ぼす、テニス界全体の関心事項だ。
 
 これら、選手やメディア間で交わされたあまたの論点に解を示すべく、ITF会長のデビッド・ハガティと、コスモス社代表であるFCバルセロナ所属の現役サッカー選手、ジェラール・ピケが会見を行なった。

 コスモス社は、楽天の三木谷浩史CEOも創設メンバーに名を連ねる、今回のデビスカップ改革及び運営に大きく携わる大手投資会社。その“仕掛け人”ピケは、スケジュールや開催地も含め、「今度、様々なフィードバックを得て、より良くしていく」と、極めて柔軟な姿勢を示した。

「ATPとの話し合いは、常に積極的に行なっていきたいと思っている。数カ月以内に、新しいATP会長と話し合いを持つ予定だし、その時に何か新しい発表ができればと期待している」と明言。またフェデラーとは、「ロジャーと話し合うべく彼のエージェントとは何度も連絡を取り合ったし、正式な書面もエージェントを介して送ろうとした」が、「突如、決裂状態になってしまった」ことをも明かした。

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