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海外テニス

【レジェンドの素顔11】北欧の涼風を感じさせる男、ステファン・エドバーグ│後編

立原修造

2023.01.03

7歳でテニスを始めた時のことを「初めての割にはうまく打てた」と鮮明に覚えていたそうだ。(C)Getty Images

7歳でテニスを始めた時のことを「初めての割にはうまく打てた」と鮮明に覚えていたそうだ。(C)Getty Images

 テニスを始めたきっかけは、新聞に載ったテニススクールの広告である。母の勧めもあって、近くのテニスクラブに通うようになった。初めてテニスボールを打ったのは7歳の時である。

「初めての割にはうまく打てた」と、その日のことを、エドバーグははっきり覚えていた。とても楽しかったとも言う。

 エドバーグがテニスを始めた頃、ボルグは初のメジャータイトルとなった全仏オープンをまだ勝っていなかった。つまり本国でも無名に近かった。実に宿命的な気がする。誰もが熱中するサッカーやアイスホッケーを断念して、マイナーなスポーツを選んだところから、運命は開けていく。
 
 彼にとってテニスは、よりよいコミュニケーションの1つだった。自分を表現するものとして申し分なかった。そうした手応えを感じながら、エドバーグは自らの才能を開花させていった。

 典型的なスウェーデン人として、内向的な性格を持って育ったエドバーグ。友人とも満足にコミュニケーションできなかった少年は、やがてテニスを媒体として、世界中にコミュニケーションの輪を広げることになる。

文●立原修造
※スマッシュ1987年6月号から抜粋・再編集
(この原稿が書かれた当時と現在では社会情勢等が異なる部分もあります)

【PHOTO】ボルグ、コナーズ、エドバーグetc…伝説の王者たちの希少な分解写真/Vol.1
 
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