「大人の選手は、大事な場面や、少しでもボールが甘くなると、しっかりコートの中に入って打ってくる」
そんなジュニアとの差を体感できることも、どこかうれしそうな風情だ。
失う物のない強みで“大人”に挑めるのは、若さの特権。同時に、同世代の選手と戦う時に覚える重圧を打ち破る強さも、彼女は自身に求めている。
そう思った大きな契機は、今年1月の全豪オープン・ジュニア。「いきなり第1シードになって、『えっ?』とびっくりした」という齋藤は、初戦敗退を喫した。
「勝ちたいではなく、勝たなきゃいけない」
そんな心の在りどころの小さな誤差が、プレーにいかに大きな影響を及ぼすかを知る。同時にこの経験から、プレッシャーと付き合う術も、彼女は体得しはじめたようだ。南米での2大会連続優勝は、その一つの成果だろう。
今季の目標は、「ジュニアでは、グランドスラムのシングルスでまずは2回戦突破し、そこから上位を狙いたい」とやや控えめ。
「一般では、ITF25K(25000ドル)以上の大会で優勝したい」
そう言い一端は言葉を切るも、思いだしたように取材用レコーダーに顔を近づけ、「あと、たくさんポイントを取りたいです!」と明るく続けた。
成熟しつつある技とフィジカルに、無垢なる上昇志向を備えて、大人の階段を駆け上がっていく。
齋藤咲良(さいとう・さら)
2006年10月3日生まれ、群馬県生まれ。
取材・文●内田暁
【画像】日本人トッププロたちの“懐かしジュニア時代”の秘蔵写真
そんなジュニアとの差を体感できることも、どこかうれしそうな風情だ。
失う物のない強みで“大人”に挑めるのは、若さの特権。同時に、同世代の選手と戦う時に覚える重圧を打ち破る強さも、彼女は自身に求めている。
そう思った大きな契機は、今年1月の全豪オープン・ジュニア。「いきなり第1シードになって、『えっ?』とびっくりした」という齋藤は、初戦敗退を喫した。
「勝ちたいではなく、勝たなきゃいけない」
そんな心の在りどころの小さな誤差が、プレーにいかに大きな影響を及ぼすかを知る。同時にこの経験から、プレッシャーと付き合う術も、彼女は体得しはじめたようだ。南米での2大会連続優勝は、その一つの成果だろう。
今季の目標は、「ジュニアでは、グランドスラムのシングルスでまずは2回戦突破し、そこから上位を狙いたい」とやや控えめ。
「一般では、ITF25K(25000ドル)以上の大会で優勝したい」
そう言い一端は言葉を切るも、思いだしたように取材用レコーダーに顔を近づけ、「あと、たくさんポイントを取りたいです!」と明るく続けた。
成熟しつつある技とフィジカルに、無垢なる上昇志向を備えて、大人の階段を駆け上がっていく。
齋藤咲良(さいとう・さら)
2006年10月3日生まれ、群馬県生まれ。
取材・文●内田暁
【画像】日本人トッププロたちの“懐かしジュニア時代”の秘蔵写真