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飛びの好反発、操作性の短尺、ニッチな上級ラケットの打ち心地は?【新作ラケットインプレッション/Prince・Tecnifibre・PROKENNEX編】

吉田正広

2020.04.01

プロケネックスは93平方インチのラケット面。真ん中に当てる技術はもちろん必要。写真:田中研治

プロケネックスは93平方インチのラケット面。真ん中に当てる技術はもちろん必要。写真:田中研治

誌打ラケット
◆PROKENNEX C1 Pro Tour ver.20◆ ※詳細スペックは記事の最後に

ボールをつかまえる打球感が絶妙。伝統的なブレード製法にホレボレ!

 前道が言うとおり、「市販のラケットとしては、トップレベルにハードなスペック」である。そして保坂が言うとおり、「今こういうラケットは、探そうと思ってもなかなかない、かなりニッチな層にアプローチする」ものでもある。名機と謳われた『C1プロツアー』が、ファンより望まれて復活。軽量高反発モデルが主流の時代に、はたして馴染むだろうか?

「330グラム」「93平方インチ」「19ミリ均一」という、かなり尖った設定。しかもウレタンを注入しているため、今風の中が空洞なフレームとは違い、中身が詰まった仕上がりになっている構造も異質だ。特に20代の前道は、この手のラケットを使ったことがないはずである。

 その前道は、「打感はクリアで雑振動が少なく、特に芯を捉えたときには重さを忘れるくらいの爽快感があった」と伝統的なブレード製法によるフィーリングを称えた。カーボン繊維を筒状に編み上げるから、しなやか、かつ高強度。またどこにも継ぎ目がないから、打球感にもムラがない。
 
 昔ながらの良さを知る保坂は、「ラケットのしなりとともにボールをつかまえる打球感が絶妙」としたうえで、「多くの人に味わってほしい気持ち良さ」と言う。もちろん、「最初は正直どれだけ難しいラケットかと」尻込みするが、「重さのぶんだけバランスが手元寄りとなっていて、意外とスイングしやすかった」と使用感を語った。

 前道による「反発力がかなり低い」というのは、ポジティブな評価だ。だからこそ「ボールの飛びを抑えてガンガン打ちたいプレーヤーにマッチしそう」と推測された。

 グリップには「パレットシステム」を採用。一般的なラケットだと購入後に細くはできないから、細めを選んでオーバーグリップテープで太さを調整するのが常。しかし本機『C1プロツアー』はパレットを交換するだけで、後から細くも太くもサイズを変更できるチューニングが叶う。ユーザーファーストのプロケネックスらしい行き届いた配慮と言えよう。

◆C1 Pro Tour ver.20(シーワンプロツアー バージョン20)◆


●価格/\29,000+税
※フレーム・ソフトカバー付
●フレーム全長/27inch
●平均ウェイト/330g
●素材/100%ブレイデッドカーボン
●フェイス面積/93inch²
●ストリングパターン/18×20
●フレーム厚/19㎜均一
●グリップサイズ/2、3、4
●平均バランスポイント/305㎜
●推奨テンション/60ポンド以上

取材・文●吉田正広
協力●VIPインドアテニススクール東陽町(4月オープン)







電話/03-64584500
住所/東京都江東区南砂2-6-11
https://viptop.jp/toyocho/
 
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