リモートセミナーで悩みを打ち明けてきた少女の表情が、確実に明るくなったことを、杉山は福井で感じたという。その後も小山とは大会会場で顔を合わせ、言葉を交わす機会も増えた。
もっとも最近、両者が会ったのは7月末。札幌市で開催した「アスアスラボ国際チャレンジカップ」(7月25日~8月13日)の時である。
この大会も福井大会同様に、運営を担当するのはJWT50。同会場で3大会連続で実施され、その間にセミナーも複数回開催した。
若い選手やジュニアたちが、大会を通じ人間的にも成長した3週間。とりわけ杉山の印象に強く残ったのは、試合に負けた後も課題としているサービス練習に打ち込み、積極的に助言も求めてくる小山の姿だった。
「ポテンシャルはある。焦らず、やるべきことをやっていけば、必ず結果はついてくるから」
札幌から全日本ジュニアに向かう小山には、そんな言葉を掛けたという。
小山が出場した今年の全日本ジュニアは、長い歴史の中でも、大きな転換期となる大会だったろう。
まず大きいのは、開催地が大阪から、東京の有明テニスの森に移ったこと。決勝戦は、日本テニス界の聖地と呼ばれる、有明コロシアムで行なわれた。
その新たな器には、新たな水も注がれる。トーナメントディレクターを務めたのは、昨年現役を引退したばかりの、奈良くるみ。世界最前線の風の記憶を身体に残す31歳は、参戦したジュニアたちが世界に羽ばたいていけるようにと、様々な改革も進めていった。
その奈良も全日本ジュニア直前まで、連日、札幌に身を置いたJWT50のメンバーの一人。その時、セミナー等を通じて知り合ったジュニアの一人が、小山だった。
だからこそ小山は、全日本ジュニア会場で奈良から声を掛けてもらうたびに、「応援してもらえているよう」な安心感と活力を覚えたという。
大会では、酷暑の中でのフルセットの死闘もあった。決勝戦では、第1セットで相手に大きくリードを許した。だがそのたびに心を強く持ち、積み重ねた日々の意義を信じた。
優勝を決めたのは、かつては苦手意識を抱いたサービス。センターに叩き込んだエースは、彼女の背を押してきた人々の手を経たバトンが、最初のゴールテープを切った瞬間でもあった。
取材・文●内田暁
【PHOTO】「ユニクロ全日本ジュニアテニス選手権2023」の小山ほのり他、決勝戦進出選手を一挙特集!
もっとも最近、両者が会ったのは7月末。札幌市で開催した「アスアスラボ国際チャレンジカップ」(7月25日~8月13日)の時である。
この大会も福井大会同様に、運営を担当するのはJWT50。同会場で3大会連続で実施され、その間にセミナーも複数回開催した。
若い選手やジュニアたちが、大会を通じ人間的にも成長した3週間。とりわけ杉山の印象に強く残ったのは、試合に負けた後も課題としているサービス練習に打ち込み、積極的に助言も求めてくる小山の姿だった。
「ポテンシャルはある。焦らず、やるべきことをやっていけば、必ず結果はついてくるから」
札幌から全日本ジュニアに向かう小山には、そんな言葉を掛けたという。
小山が出場した今年の全日本ジュニアは、長い歴史の中でも、大きな転換期となる大会だったろう。
まず大きいのは、開催地が大阪から、東京の有明テニスの森に移ったこと。決勝戦は、日本テニス界の聖地と呼ばれる、有明コロシアムで行なわれた。
その新たな器には、新たな水も注がれる。トーナメントディレクターを務めたのは、昨年現役を引退したばかりの、奈良くるみ。世界最前線の風の記憶を身体に残す31歳は、参戦したジュニアたちが世界に羽ばたいていけるようにと、様々な改革も進めていった。
その奈良も全日本ジュニア直前まで、連日、札幌に身を置いたJWT50のメンバーの一人。その時、セミナー等を通じて知り合ったジュニアの一人が、小山だった。
だからこそ小山は、全日本ジュニア会場で奈良から声を掛けてもらうたびに、「応援してもらえているよう」な安心感と活力を覚えたという。
大会では、酷暑の中でのフルセットの死闘もあった。決勝戦では、第1セットで相手に大きくリードを許した。だがそのたびに心を強く持ち、積み重ねた日々の意義を信じた。
優勝を決めたのは、かつては苦手意識を抱いたサービス。センターに叩き込んだエースは、彼女の背を押してきた人々の手を経たバトンが、最初のゴールテープを切った瞬間でもあった。
取材・文●内田暁
【PHOTO】「ユニクロ全日本ジュニアテニス選手権2023」の小山ほのり他、決勝戦進出選手を一挙特集!