女子プロレス史に残る快挙と言っていいのではないか。8月24日、センダイガールズプロレスリング(仙女)が地元・仙台でビッグマッチを開催した。
会場は初進出にして過去最大キャパのゼビオアリーナ仙台だ。仙女は今年3月、東京の国立代々木競技場第二体育館大会を成功させている。この大会は社長でもある“女子プロレス界の横綱”里村明衣子の引退ロードであり、橋本千紘とのタイトルマッチという目玉カードが組まれていた。
今回は里村引退後の、いわば試練のビッグマッチ。にもかかわらず、観衆は代々木大会を超える3920人を記録した。首都圏以外で、なおかつ女子団体がこれだけの観客を集めたのは驚異的だ。
仙女は2006年に旗揚げ。ここまで19年かけて地域に根付いてきた。その現時点での成果が出たのが今回のゼビオアリーナ大会だった。地元のメディア露出、レスリング教室など地域密着の活動に力を入れてきた。たとえば主力選手の岩田美香は、こんな意識でプロレスに取り組んでいる。
「宮城の人たちが初めて見るプロレスは仙女の可能性が高い。そういう意味でもいいものを見せなくてはいけない」
エースの橋本に岩田、DASH・チサコといった選手たちは日本でもトップクラスの実力者。単なる“地方の団体”ではない。里村がWWEと契約したように、ローカルな活動の中で世界を志向してもいる。話題を呼んだ里村の引退ロードをきっかけに仙女の大会を見て、そのクオリティの高い熱戦に魅了されたというプロレスファンも多いはずだ。
今大会は高校生まで無料招待。未来を担う世代にプロレスに触れてもらおうという狙いもあった。子供たちが初めて生観戦するプロレスという意味で責任重大だが、選手たちはそれに相応しい試合を見せたと言える。マッチメイクからして、プロレスの魅力を幅広く捉えたものだった。
第1試合からスターダムのトップ選手であるスターライト・キッドとなつぽいがタッグ結成。対するは仙女の成長株・岡優里佳と元スターダムのウナギ・サヤカだ。激しく、なおかつ華のある明るいプロレスで観客を盛り上げる。
さくらあやvsYUNAのジュニア選手権は若手同士の意地の張り合い。さくらに連敗していたYUNAが、執念の丸め込みでタイトル奪取を果たした。
唯一組まれた男子同士の対戦では、スーパー・ササダンゴ・マシンが恒例のパワポプレゼンで新崎人生攻略法を披露する。いつもよりゆっくり、丁寧に、初見の観客にも伝わるプレゼンで場内は爆笑。覆面レスラーがパワポでプレゼンして笑わせる...それも紛れもない“今のプロレス”なのだ。
DASH・チサコがアジャコングと組み世羅りさ&葉月を下したハードコアマッチがあり、岩田と昨年の女子プロレス大賞受賞者・Sareeeのシングルマッチがあり、メインは橋本千紘&優宇vsVENY&レナ・クロスのタッグ王座戦。
ビッグマッチといえばメインはシングルのタイトルマッチというのがセオリーだが、シングル・タッグ2冠王の橋本はここでタッグの防衛戦を選んだ。年内引退を発表している優宇とのタッグ「チーム200キロ」は、男子も含めた年間最優秀タッグ賞を狙っている。
仙女のタッグマッチはシングルにまったく劣らない。そんな主張も込められているように思えるメインは、期待以上の迫力。勝った橋本はこんなコメントを残している。
「チーム200キロだからゼビオアリーナのメインを任せてもらえたし、VENYとレナが相手じゃなかったらここまでの闘いはできなかった。メインがタッグで、チーム200キロでよかった。これじゃなきゃダメだなと」
会場は初進出にして過去最大キャパのゼビオアリーナ仙台だ。仙女は今年3月、東京の国立代々木競技場第二体育館大会を成功させている。この大会は社長でもある“女子プロレス界の横綱”里村明衣子の引退ロードであり、橋本千紘とのタイトルマッチという目玉カードが組まれていた。
今回は里村引退後の、いわば試練のビッグマッチ。にもかかわらず、観衆は代々木大会を超える3920人を記録した。首都圏以外で、なおかつ女子団体がこれだけの観客を集めたのは驚異的だ。
仙女は2006年に旗揚げ。ここまで19年かけて地域に根付いてきた。その現時点での成果が出たのが今回のゼビオアリーナ大会だった。地元のメディア露出、レスリング教室など地域密着の活動に力を入れてきた。たとえば主力選手の岩田美香は、こんな意識でプロレスに取り組んでいる。
「宮城の人たちが初めて見るプロレスは仙女の可能性が高い。そういう意味でもいいものを見せなくてはいけない」
エースの橋本に岩田、DASH・チサコといった選手たちは日本でもトップクラスの実力者。単なる“地方の団体”ではない。里村がWWEと契約したように、ローカルな活動の中で世界を志向してもいる。話題を呼んだ里村の引退ロードをきっかけに仙女の大会を見て、そのクオリティの高い熱戦に魅了されたというプロレスファンも多いはずだ。
今大会は高校生まで無料招待。未来を担う世代にプロレスに触れてもらおうという狙いもあった。子供たちが初めて生観戦するプロレスという意味で責任重大だが、選手たちはそれに相応しい試合を見せたと言える。マッチメイクからして、プロレスの魅力を幅広く捉えたものだった。
第1試合からスターダムのトップ選手であるスターライト・キッドとなつぽいがタッグ結成。対するは仙女の成長株・岡優里佳と元スターダムのウナギ・サヤカだ。激しく、なおかつ華のある明るいプロレスで観客を盛り上げる。
さくらあやvsYUNAのジュニア選手権は若手同士の意地の張り合い。さくらに連敗していたYUNAが、執念の丸め込みでタイトル奪取を果たした。
唯一組まれた男子同士の対戦では、スーパー・ササダンゴ・マシンが恒例のパワポプレゼンで新崎人生攻略法を披露する。いつもよりゆっくり、丁寧に、初見の観客にも伝わるプレゼンで場内は爆笑。覆面レスラーがパワポでプレゼンして笑わせる...それも紛れもない“今のプロレス”なのだ。
DASH・チサコがアジャコングと組み世羅りさ&葉月を下したハードコアマッチがあり、岩田と昨年の女子プロレス大賞受賞者・Sareeeのシングルマッチがあり、メインは橋本千紘&優宇vsVENY&レナ・クロスのタッグ王座戦。
ビッグマッチといえばメインはシングルのタイトルマッチというのがセオリーだが、シングル・タッグ2冠王の橋本はここでタッグの防衛戦を選んだ。年内引退を発表している優宇とのタッグ「チーム200キロ」は、男子も含めた年間最優秀タッグ賞を狙っている。
仙女のタッグマッチはシングルにまったく劣らない。そんな主張も込められているように思えるメインは、期待以上の迫力。勝った橋本はこんなコメントを残している。
「チーム200キロだからゼビオアリーナのメインを任せてもらえたし、VENYとレナが相手じゃなかったらここまでの闘いはできなかった。メインがタッグで、チーム200キロでよかった。これじゃなきゃダメだなと」