９月14日、名古屋・IGアリーナで世界スーパーバンタム級４団体統一王者の井上尚弥（大橋）とWBA暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ（ウズベキスタン）が激突する。井上は５度目となる防衛戦で最大の難敵を迎え撃つ。

　両者は２年前から対戦が囁かれながらも実現に至らず、その間幾度となくアフマダリエフ陣営からメディアを通じて"口撃"が行なわれてきた中で、日本人王者はリング上で結果を残し続けてきた。

　時を経て、ようやく対戦が正式決定に至りビッグマッチが近づいている現在、井上のキャリアにおいてアフマダリエフが「最大の強敵」との前評判も上がっている。井上は同階級への転向後、２度のダウンを喫していることからも、この試合での苦戦を予想する声も少なくない。だが、海外メディアではやはり"モンスター"優位の見方のようだ。
  　米専門サイト『BOXING247.COM』では９月１日、この一戦を展望する特集記事を掲載。両者の戦いを「間違いなく見逃せない試合だ」と高い関心を寄せるとともに、「イノウエにとってもタフな一戦」と見通している。

　だが同メディアは、「偉大な者は必ず勝利の道を見つけ出す。イノウエがアウトボクシングで行くにせよ、打ち合いに持ち込むにせよ、あるいは両方を織り交ぜるにせよ、最終的に勝利するのはイノウエだ」と主張。さらに、「決して楽な戦いではないはずだが、イノウエはそうした試合でさえ、あたかも容易いもののように見せてきた」として、過去の結果を評している。

　また「これまでイノウエは、誰一人としてリング上で自分を支配させなかった。その状況が２週間後に覆ることもないはずだ。イノウエは苦戦を乗り越えた末に、後半ラウンドでアフマダリエフを倒すと予想される」との見解を示している。

　海外メディアの予想通り、王者・井上が今回も防衛を果たすのか。いずれにせよ、過去の因縁に決着をつけるファイトとなることは間違いないだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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