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全英オープンの頃とはまるで別人。渋野日向子がジュニア時代からこなしてきた「チャー、シュー、メーン」で生まれた余裕

山西英希

2020.09.20

2週連続で予選通過した『キャンピア ポートランドクラシック』2日目は、心の中で“チャー、シュー、メーン”と言いながら、36ホールを回っていた」という。(C)Getty Images

2週連続で予選通過した『キャンピア ポートランドクラシック』2日目は、心の中で“チャー、シュー、メーン”と言いながら、36ホールを回っていた」という。(C)Getty Images

 LPGAツアー『キャンピア ポートランドクラシック』2日目、前日に消化できなかった1ホールを加えて計19ホールを回った渋野日向子は、スコアを3つ伸ばし、通算4アンダーでフィニッシュ。前週の『ANAインスピレーション』に続き、2試合連続で予選通過を果たした。

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 結果だけを見れば渋野の第2ラウンドは4バーディ、1ボギーの69だが、ショットの内容的には60台半ばのスコアが出てもおかしくなかった。「今年に入ってショットの内容が一番よかったんじゃないか」と渋野自身が語るように、この日はドライバー、アイアンともにショットの切れ味が増していた。

 実際、フェアウェイを外したのは3回だけで、グリーンをとらえたのは18ホール中14ホールだった。しかも、グリーンを外した4ホールのうち2ホールはピンに近いカラー。もっといえば、パーオンした14ホールのうち、9ホールはピンそば3メートル以内につけていた。いくら今回のコースが6478ヤードと比較的短めだとはいえ、ピンが左右に振られていたことを考えれば、間違いなくショットの精度が高かったといえる。

『AIG女子オープン』の頃と比べると別人のようだし、前週よりも確実に安定感が増している。一体、渋野にどのような変化があったのだろうか。
 
「先週から特に何かを変えたところはないですね。ただ、今週はリズムをすごい考えて打っていました。口には出しませんが、心の中で“チャー、シュー、メーン”と言いながら、36ホールを回っていたんです」と渋野。ティショットに限らず、セカンドショットでも“チャー、シュー、メーン”を唱えていたという。「(ショットのときに)他のことを考えず、リズムに集中できたのは、私の頭の中にも心の中にも余裕ができたのかもしれません」と続けた。やはり、『ANAインスピレーション』で今季初めて予選通過できたのは大きかったようだ。

 ただ、リズムを唱えれば誰でもショットの調子がよくなるわけではない。渋野の場合、ジュニア時代から青木翔コーチの下で数多くのドリルをこなしてきたが、その中の一つに “チャー、シュー、メーン”と唱えながら打つドリルがある。ボールから少し離れたところに立ち、そこから歩きながらボールに近づいていき、最後にボールを打つ練習法だ。具体的にいうと、“チャー”でフォロースルーの形をとりながら左足を前に出す。“シュー”で右足を前に出しながらクラブを上げる。そして、“メーン”で再び左足を前に出しながらクラブを下ろしてボールを打つ。
 

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