「チャオ、ディエゴ！ フットボールの魔術師」

　サッカー元アルゼンチン代表、ディエゴ・マラドーナの訃報に、MotoGP界の生ける伝説、ヴァレンティーノ・ロッシが哀悼の意を示し、自身のSNSにサッカー界のレジェンドにまつわる動画や画像を投稿した。

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　１枚は2008年のサンマリノGPをマラドーナが観戦した際、スターティンググリッドでロッシの手にキスしているもので、もう１枚は2015年のアルゼンチンGPで優勝した際、"マラドーナ"の名前と背番号"10"がついたアルゼンチン代表のユニホームを着て表彰台に立った時のものだ。

　続けて2008年にヤマハのピットを訪れた際の動画も上げ、「これはみんながマラドーナを見た時に起こったことです。忘れられない、ディエゴ」と綴った。

　生前、氏は「ロッシはタイガー・ウッズ、マイケル・ジョーダンと同様にそのスポーツの象徴」と賞賛。ロッシも「マラドーナは僕のアイドル。史上最高のスポーツマンの１人」と互いにリスペクトしていた。
  　MotoGP界からは、マルク、アレックスのマルケス兄弟もそれぞれTwitterに「安らかにお眠りください」と投稿。ヤマハで３回の最高峰クラス王者に輝いたホルヘ・ロレンソも「悲しいことにマラドーナは私たちの元を去りました。スポーツの歴史の中で最も偉大なアスリートの１人であり、おそらくサッカー史上、最も偉大な選手です。ユニークな才能、個性、リーダーシップ。他には誰もいません」と書き込んだ。

　F１界からは、2021年のフェラーリ入りが決まっているカルロス・サインツが「悲しいニュース。R.I.P.ディエゴ」とツイート。かつてチーム監督としてミハエル・シューマッハとフェラーリ黄金時代を築いた現FIA（国際自動車連盟）会長のジャン・トッドは、マラドーナ、シューマッハとのスリー・ショットを公開し、「2005年のモナコ。２人のレジェンドとの思い出の瞬間」としのんだ。

　他にもWRC（世界ラリー選手権）で９回タイトルを獲得したセバスチャン・ローブが2008年アルゼンチン・ラリーの画像をアップ。「私はフットボールの大ファンではありませんが、このようなレジェンドに出会えたことは光栄で、永遠に胸に刻まれるでしょう。安らかにディエゴ」と悼んだ。

　モータースポーツとサッカーは盛んな地域が重なるだけに、悲しみの声も多く上がっているようだ。

文●甘利隆
著者プロフィール／東京造形大学デザイン科卒業。都内デザイン事務所、『サイクルサウンズ』編集部、広告代理店等を経てフリーランス。Twitter：ama_super