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格闘技・プロレス

「僕が普通にやったらみんなの想像の範囲内」“ツチノコレスラー”矢野通のプロレスの魅力とは?

保坂明美(THE DIGEST編集部)

2020.12.02

かつての実績をほとんど表には出さず、ユーモラスなインサイドワークでその人気が高い矢野通。

かつての実績をほとんど表には出さず、ユーモラスなインサイドワークでその人気が高い矢野通。

「僕はツチノコレスラーですから!」新日本プロレの人気ユニット、CHAOS(ケイオス)所属の矢野通は、自分を茶化すかのように言う。誰も本物を見たことがないけれど、頭の中にその人のオリジナルの“ツチノコ”がいる。そんな存在だと自己分析した。

 8月に行なわれたオカダ・カズチカ提案の新設タイトル『KOPW』の現王者である矢野は、11月のザック・セイバーJrとの争奪戦で勝利し、そのトロフィーを守りきった。場外でザックに関節技を仕掛けられている間に左右の靴紐を結び、立ち上がれなくさせ、リングアウト勝ちを収めている。

 この『KOPW』はルールを提示し、ファンの投票で決めるというのが、一つの面白さだ。しかし、この争奪戦ではそれをしなかった。対戦する者同士が同じルールに同意すれば、投票する必要がなくなるからだ。そこからすでに矢野の作戦が始まっていた。

「ザックは関節技が得意なんですが、そんな彼と戦うとなれば、ルールは関節技のみ、もしくは関節技禁止という選択肢になってくるはずなんです。で、関節技のみになったら僕はたまったもんじゃないし、逆に関節技禁止になったとしてそんなザックから勝っても意味がない、面白くなくなってしまうという懸念があったんです。なにかしら強引に決めてしまおうという意図があったので、タッグマッチを30分戦い終えたザックに提案したんです。人って寝起きの時、思考が働かなくなるじゃないですか、長い試合を戦い終えた後は、そんな感じ。そこにスキがあるな、と」
 
 その提案したルールとは「ノーコーナーパッドルール」。コーナーパッドを外すのは矢野の十八番であるが、それをあえて外してから戦おうというのだ。しかしそこには誤算もあった。

「毎回僕が外しているので、相手を叩きつけることもあるけど、逆に叩きつけられる数も多い。痛みは一番知ってて、僕の背中にはずっとキズがある状態なんです。生傷が絶えなくて、1週間くらいで治ってくるんですけど、また試合があるので傷ができる。ずっとその繰り返し」

 そんな状態の矢野は金具むき出しのコーナーに幾度も叩きつけられた。外しておいたコーナーパッドを付け直そうとするが、外すよりもうまくいかない。ザックは得意の関節技で矢野のヒザやアキレス腱を痛めつける。場外に逃れるも再び柵越しに関節技をしかけてきたとき、ザックの左右の靴紐を結ぶという“暴挙”に出た。

「常になんかしてやろうと思っている」という矢野のプロレスは、アイデアの宝庫だ。巧みなインサイドワークと相手をおちょくったような作戦で新日本プロレスの中でも異彩を放つ。彼の戦いには「何をしてくるかわからない」という面白さがあり、ファンも多い。
 

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