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フィギュア

宇野昌磨に訪れた変化。ランビエル氏との出会いによって見つけた“自然体の自分”

辛仁夏

2021.01.13

全日本選手権ではスケートを楽しむ自然体の宇野の姿があった。写真:長田洋平/アフロスポーツ

全日本選手権ではスケートを楽しむ自然体の宇野の姿があった。写真:長田洋平/アフロスポーツ

 昨年12月のフィギュアスケート全日本選手権(長野市ビッグハット)で今季初戦を迎えた宇野昌磨は、大会前の公式練習から史上3人目となる5連覇を逃した大会後まで清々しい笑顔を絶やさなかった。なぜ、これまでのツンデレとは違い、意外なほど素直な自分をさらけ出せたのだろうか。どんな心境の変化があったのか。それは至極、単純な理由だった。

【PHOTO】地元・名古屋でフィギュアスケートフェスティバルに参加した宇野昌磨を厳選ショットで特集!

「大会に出られたことに感謝し、単純にうれしかったし、単純に楽しかった。そのうえ、目標が改めて見つかったし、すごく、本当に、これまでで一番大会に出て良かったなと思える試合だった」

 そう大会後に振り返り、待ちに待った試合を存分に楽しんだ。

 今季の全日本選手権はショートプログラム(SP)「グレート・スピリット」(シェイリーン・ボーン振付)で4回転トゥーループを失敗して出遅れの3位発進。挽回を期したフリー「ダンシング・オン・マイ・オウン」(デイビット・ウィルソン振付)では、フリップ、サルコー、トゥーループの3種類4本の4回転ジャンプを成功させるなど気を吐いて190.59点をマークしたものの、合計284.81点の総合2位。合計319.36点をたたき出して5年ぶり5度目の優勝を果たした羽生の後塵を拝した。
 
 コーチ不在の中で練習を積んできたという羽生の圧巻の演技を目の当たりにした宇野は、悔しさよりも心の内から湧き出す喜びを感じたことを率直に吐露した。

「改めて自分の目標となる選手がすごい偉大な選手なんだなと、久々の大会に出て痛感したし、『また頑張ろう』って思いました。

(全日本の)フリー演技は、僕にとってはいいものだったが、羽生選手にとってはいつも通りだったと思う。羽生選手の演技を目の当たりにして、僕とは『こんなにも差があったんだな』と自分が思っていたよりも離れていたんだと自覚できたことで目標を再確認できた。本当にすごいなと心から思ったからこそ、うれしかったです。久々に同じ大会に出て『僕の目標がここにあったんだな』っていうのを感じられた試合でした」
 
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