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モータースポーツ

角田裕毅やシューマッハのデビューイヤーはいかに。フェラーリは実力派のルクレールが輝きをみせるか?【F1展望後編】

甘利隆

2021.01.25

アルファタウリから参戦する角田には、日本だけでなく、世界中から注目が集まっている。(C)Getty Image

アルファタウリから参戦する角田には、日本だけでなく、世界中から注目が集まっている。(C)Getty Image

 日本の角田裕毅、ミハエル・シューマッハの息子、ミックら注目のルーキーがデビューする2021年。プレシーズンテストの日数が半分に減らされ、また、2022年の大幅なレギュレーション変更を控え、前年型をベースにしたマシンで争われるため、新規参入するドライバーにとって難しい年になるとも囁かれるが、この中から次代のチャンピオン候補として抜け出すのは誰なのか、それとも中堅、ベテランドライバーが意地を見せられるのだろうか? 

【スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ】
#10 ピエール・ガスリー
#22 角田裕毅

 レッドブルのセカンドチーム、アルファタウリは、昨年のイタリアGPで初優勝を飾ったピエール・ガスリーとF2ルーキーイヤーで鮮烈な走りを見せ、20歳でF1に昇格した角田裕毅とのコンビでコンストラクターズランキング5位以上を狙う。

 エース格のフランス人ドライバー、ガスリーは2019年半ばにレッドブルから降格を言い渡される憂き目にも遭ったが、親友である故アントワーヌ・ユベールの「実力を証明して見返してやればいいじゃないか」という言葉を胸に2020年は計10回のシングルフィニッシュ。「これまでにないほどトレーニングをしている。2021年は5位以内に何回も入り、常時10位以内で走ることが目標」とモチベーションも高い。

「ユベールが亡くなった2019年のスパが僕にとってターニングポイントでした。その日は彼のためにレースをして、FIA-F3で初めての表彰台に立ったんです」と語る角田とチームメイトになったのも何かの縁だろうか。
 
 その角田はまず予選でガスリーと同等の速さを発揮し、シーズン後半には10番手以内を争う予選Q3に安定して通過できるようになることが当面の課題となる。チーム代表のフランツ・トストは「F1の新参者にとって最初の1年は非常に厳しいものになる。時差ボケ、初めて走るサーキット、メディアやマーケティング活動への対応……。技術面ではレースウィークを通してのプロセスを理解するのにしばらく時間がかかるだろう」と話す。

 シーズン前の公式テストが3日に短縮されたこともルーキーにとって逆風だが、チームはイモラでの2回の追加テストを予定。1月末のテストでは規定により2018年型、「フィルミングデー」にかこつけた2月末のテストでは2021年型のマシンを走らせると予想されている。トストは「F2で走ったことがあるカタルニア、シルバーストン、レッドブル・リンク、ハンガロリンクでユウキがピエールに挑戦し、近くにいることを願っている」と期待する。

 リアエンドのセンシティブな挙動に苦しんだレッドブルと比べ、相対的にバランスが取れていたAT01を踏襲し、リアエンドにはそれほど手を加えず、細めのフロントノーズを投入する模様だ。
 

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